イタドリ煮は受け継ぎたい「100年フード」

【イタドリ煮ができるまで】
滋賀県多賀町藤瀬のグループ「レディースファレー高取」の方々にイタドリ煮の作り方を教えてもらいました。
みんなで寄って作って食べる楽しみ。美味しいものを食べさせてあげたいと願うお母さんたちの思いがぎゅっとつまったおかずです。

【多賀のお母さんから学ぶ食の知恵と技】
イタドリは、ポンと良い音が鳴るところで折って採ります。折れないものは繊維が残って口ざわりが悪くなります。収穫するときに入れる袋はビニールではなくて土のう袋。土のう袋は、結露せず重さに耐えられるので最適。採ってきてすぐのイタドリは、けだし(酸味を抜くこと、あく抜きすることの方言)してから調理します。酸味が残っているものを加熱すると、ドロドロに溶けます。
収穫したイタドリは半年ほどぬか漬け保存にします。保存後、谷水で3日間さらして「けだし(塩抜き・あく抜き)」します。

【目次】
00:15 イタドリを採ってぬかに漬ける
06:12 けだしをする
08:35 イタドリ煮を作る

イタドリ煮の作り方
【材料】
イタドリ(ぬか漬け保存・けだし済)…4㎏
醤油…600㏄
砂糖…300g
酒…500㏄
干し椎茸…120g
干し椎茸の戻し汁…500㏄
和風だしの素(顆粒)…大さじ3
山椒の実…湯呑1杯
【作り方】
1 干し椎茸を戻しておきます。戻した椎茸は薄く切ります。
2 斜め輪切りにしたイタドリを、ぬかのにおいが取れるように湯通しします。長く煮ると溶けるのでサッと通します。
3 鍋に調味料を入れて煮立てます。酒を入れてアルコールをとばします。酒、砂糖、醤油、砂糖、椎茸の戻し汁、和風だしの素を入れます。 
4 切った干し椎茸、イタドリを入れます。
5 イタドリが煮えてきたら、山椒の実を湯呑1杯入れます。山椒の実は炊いて冷凍保存したものです。
6 鍋を上下返して10分程煮ます。煮すぎると柔らかくなるので注意が必要。蓋をしてひと晩置くと味が染みます。
【制作・デザイン】
YOBISHIプロジェクト
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多賀町立文化財センター
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grow rice project

YOBISHIプロジェクト
「よびし(よびしゅう・呼び衆)」とは、
正月や盆、祭りなどに、親戚や近所の人を招き(よび)
おもてなしをする滋賀県湖東地域の方言です。

滋賀県多賀町から「食」を通して
「たがの たべるを つなぐ」をコンセプトに、
地域の魅力を記録し伝える活動を
料理開拓人 堀田裕介さんをアドバイザーに迎えて
地域住民や行政職員が集い、
いろいろなカタチで情報を発信しています。

地域に伝わる食文化の情報を集め記録しつつ、
字ごと家ごとに行事の際にふるまわれていた
「よびしの食」など、
継承してきた世代が高齢になった昨今、
若い世代にも知ってもらえるように、
手軽で簡単に作れる方法を提案することに取り組んでいます。

【YOBISHIプロジェクト】
https://www.instagram.com/yobishitaga/
https://www.facebook.com/yobishitaga/

【多賀町立文化財センター】
〒522-0314
滋賀県犬上郡多賀町四手976-2
TEL 0749-48-0348
FAX 0749-48-2078
e-mail bunkazai@town.taga.lg.jp
【企画・撮影】
grow rice project

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