見出し画像

人の細胞の数から悟りまで、思いを巡らせてみました

身体を構成する細胞の数は約60兆個。2つにわかれ、4つに分かれと細胞が何回分裂すれば60兆個になるか数えてみると、たった46回で60兆に達してしまいます。この話から、昨年だったか有名になったドラマ「サイレント」の中で出てきた、紙を42回折ると月に到着するという話を思い出しました。

ところでどれくらいで細胞が入れ替わるのでしょうか。多分骨のそれが一番時間がかかると思うので調べてみました。なんでも骨が完全に入れ替わるのに5年ほどかかるらしいです。

となると、記憶が自分を自分たらしめているだけで、物質的には5年前の自分は自分でないことになり、酒で色々やらかしたあの頃の自分は自分でないとなれば、思い出しては赤面してしまうヤラカシてきた苦い思い出も、上手にやりすごすことができそうです。

そう、今の自分は物質の観点から言わせれば自分ではないかもしれません。そう考えれば、瞑想をした時に教えてもらった、その喜びも悲しみも含め、全てのものは生まれては消えていくという「無常」という言葉が妙に身近に迫ってきます。

そうなると、過ぎ去りし日の自分は自分では無いという事実は瞑想が教える「今この瞬間にだけ目を向ける練習」にも身が入るというものです。そして、死から生の際を眺めるのではなく、生から生の際を眺めることができたら、「悟りとは平気で死ぬことではなく平気で生きることである」との正岡子規の言葉の実践が少しだけ現実味を帯びていきます。なかなか難しいとは思いますが、生きる道しるべを一つもらった、そんな感じがしており、この学びを継続したいと思っています。


この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?