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定型詩(短歌・川柳など)まとめ

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作成した定型詩(短歌・川柳など)をまとめています。
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短歌まとめ(2022年9月、22首)コメント付

#今日の短歌  でつぶやいた短歌のまとめとコメント。 コカローチことゴキブリさんがカサコソしている。今年はあまり見なかった。 たまに夢を見ることがあるが、夢の中の空が青空だったことはない。雨も降らないがいつも曇っている。 夜空の星の光は、何億年も前の恒星の光。地球でキャッチする雑音もこれまた永い時を超えて届いたもの。埋めきれない時間と空間の膨大さ。 この世で最も「読まれぬ本」は聖書だという。多くの人の目に晒されるものほど無視される量も多い。そもそも見られぬ詩は無視され

短歌まとめ(2022年8月、25首)

#今日の短歌 でつぶやいた短歌のまとめとコメント。 家の庭で育てている鉢植えのパセリに、芋虫が10数匹集っていた。すぐに葉は食い尽くされ、芋虫たちはただ葉のない幹に取り残されていた。悔いても食うべきものはなし。その後芋虫たちは一匹ずつ徐々に姿を消していった。 自分はモスバーガーでイートインしていたのだが、ふと上を見上げるとせっせと巣作りする蜘蛛が見えたので思いついた歌。持ち帰り商品を待つ人は自分の頭上に気づかない。 五節をそれぞれ「ア段〜オ段」の仮名を重複せず使用した短

短歌まとめ(2022年7月、25首)注釈付き

#今日の短歌でつぶやいた短歌のまとめと解説コメント。 「新仏(あらぼとけ・しんぼとけ・にいぼとけ)」は、死んで葬られて間もない人。生きてはいるが生き生きと詩を吟じることのできない歌人の微かな枯れ声と、何も語らない死した人の対比を意識した。死人に口なしとは言うが、死人の耳なしとは言わない(「耳なし芳一」は、死霊と交感してしまう琵琶法師の怪談であるが)。ひょっとすると、死人はどこかで生きている人の声や歌を聞いているのかもしれない。死人の耳に響くような言葉を届けてみたい、生きた人

比翼 五鳥連句 単短歌

揚雲雀 耳を劈く 羽の音 (あげひばり みみをつんざく はねのおと) 信天翁 瞳鞣した 黒尾羽 (あほうどり ひとみなめした くろおばね) 貝粒裏 鼻を拉げて 掻き曇る (かいつぶり はなをひしゃげて かきくもる) 夜啼鳥 舌捩じ切らば 人威し  (よなきどり したねじきらば ひとおどし) 小瑠璃鳥 肌を抜き去る 絵羽模様 (こるりちょう はだをぬきさる えばもよう) 飛ぶ鳥を落とすいきおいながながに 山石流れにはやる陸風 (とぶとりをおとすいきおいながながに  や