自分のために生きられる凄さ

2019年もあとわずかですね。
今、少しずつ「断捨離」なるものを始めています。

退職した会社で使っていた作業着や安全靴。資格を取るための参考書は売りに出して。部下への教育資料や、クライアントへのプレゼンの資料を作るための手描きの下書き。ああ、家に持ち帰ってやってたなあ…なんて思いながら。

やっと、やっと触れるようになった。

その中に、社名に取り消し線が入った、リサイクルの封筒に入っていたクリアファイルを見つけ、

ギクリトシタ。ギクリト。

A4の紙が1枚。
油の匂い。
汚い字。

ああ。これ…。

人が足りなくて、肉体労働の残業が終わった後だった。月平均80時間越え。デスクワークじゃなく、機械稼働時間。

肩が上がらなくなるまで半自動の機械動かし続けて、自分が人間なのか機械なのか分からなくなっていく時間。
眠くなって安全機に引っ掛かるたびに、危険予知アラームに起こされながら。

そこからのデスク残務でトータルは月120時間ほど。

工作機械で、回転物には手袋が使えない。
測定具と手の感覚で確かめる試作品。一点もの。
出来た具合を素手で確かめるから、鋭利な切りくずで、指は小さな傷でいっぱいだったけど、その部品が仕上がっていく様を見て、嬉しかった。そんな時間が待っていることを思えば、帰れなくても平気だった。没頭する時間。

あかぎれと薬疹でボロボロな、加工油と防錆油で汚れた手を、痛いのを我慢しながら、ピンク色の研磨剤が入った専用の洗剤で洗う。


そのピンク色がどす黒くなって、排水溝へと消えていく。


コンクリートの打ちっぱなしの床は底冷えして、しもやけが出来るくらい足が冷たくなっていて、感覚がなかった。

日中は現場を走り回るから、デスクワークに手が回らなくて。
真夜中、300平方メートルほどあるフロアでただ独り、「再発防止対策書」「改善計画書」が山になった、整頓されないままの真っ暗なデスクに座って、呆然とする日々。

真っ暗な中浮かび上がるPCのモニターを見ると、クライアントや他部署からの未読メールが何十件にもなってて、表題を見ただけで恐ろしく、クリックが出来なくなっていた。

あの時、腹を括ったつもりだった。乗り越えられると思っていた。

そんなのをぼんやりと頭に浮かべながら、プリンターに入った白紙のPPC用紙をとって、放心状態のまま書いた記憶が蘇る。むちゃくちゃな文。

ネガティブにもほどがある文なので、有料で線を引きます。

ただ、

こんな自身もあって、今があります。未だにうまく感情をセルフコントロール出来てないけど、「こうなる前に離れろ」という自身へのバロメーターも含めて、書き残すことにしました。

これが読めるメンタルにまで回復したってことだな。私。
よく頑張ったね。私。

これを書いた後、偶然にも施錠確認にきたセコムの警備員さんに呼び止められなかったら、私はここにいないかもしれない。

返金機能もありますから、そのままにしてくれるなら有難く頂戴します。悲しみを分かち合ってくれてありがとう。最近ここで沢山のご縁が頂けるようになったので、感銘を受けたnoteへのサポートを主体に、自身への栄養として使わせて頂きます。

けど、払うに値しない、気分が悪くなった、腹が立った、なにこれ?と思えば申し訳ないので、返金してください。その怒りがあるうちは疲れていてもまだ大丈夫。そのエネルギーが残っているうちは。

もし

これを読んで、僕も、私もって共感出来たら、似た状況だったら、いますぐその場から離れて、病院行ってください。
私みたいなのが1人でも減りますように。

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読んでいただきありがとうございました。これをご縁に、あなたのところへも逢いに行きたいです。導かれるように。