そばにいてほしい 二回目
「それじゃあ、どのぐらいの期間が空いていたんだ?」とオキナ先輩は聞いた。穏やかに、しかしはっきりと。
「十日間だよ」とおれは顔を上げずに作業に没頭している先輩に答えた。分厚く、赤だの青だのが表面にこびりついた黒のクレヨンで、紙を塗りつぶしていた。
「近くなったな。痛みはどうだ? ちゃんと、痛んだかあ?」
「もう痛まないよ。目ん玉、床に落ちて、眠くなったんだ」
「ほうかほうか、いよいよだな……」先輩は黒を黄色に持ち替えて、更に紙を塗りつぶし始めた。
「まあ、なんとかなるさね。そ