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夜叉天楼~血まみれのけだもの達~
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おれの周囲は、すべて写真に変わった。
商売女の悲鳴。
監視カメラの視線。
落ちる酒瓶。
跳ね飛ばされるドア。
通りを行く人々。
呼吸が荒い。張り詰めた神経のせいで肩はこわばり、口は潤いを忘れた。足はただ一つの命令に従い、前進を続ける。
動け! 〇・一秒前よりも先へ!
首から上はまるで別人のものになってしまったかのように
この前発売されたslipknot の新盤を聞いている。やっぱ最高だよ!一曲目はなんだかspkの雰囲気。
火の中の笑顔を知る。意味は燃え尽きたのだから、畏れる以外に何をする?
アニメ版ピンポンは、「原作漫画の絵」を再現しているというよりも、「原作漫画を読む読者の目あるいは意識の流れ」を再現しているように感じるなあ。ジョジョの奇妙な 冒険 がアニメでのポーズやセリフが一コマにカチッとはまる一枚絵にたいして、ピンポンはよりメタなアニメなんだ。
月の光が部屋の中に差し込む。夜でもこんなに明るいのなら、木々が欲しがって背を伸ばすのも仕方が無い。
そばにいてほしい 二回目
「それじゃあ、どのぐらいの期間が空いていたんだ?」とオキナ先輩は聞いた。穏やかに、しかしはっきりと。
「十日間だよ」とおれは顔を上げずに作業に没頭している先輩に答えた。分厚く、赤だの青だのが表面にこびりついた黒のクレヨンで、紙を塗りつぶしていた。
「近くなったな。痛みはどうだ? ちゃんと、痛んだかあ?」
「もう痛まないよ。目ん玉、床に落ちて、眠くなったんだ」
「ほうかほうか、いよいよだな……」先輩
そばにいてほしい 一回目 再掲載
卵焼きを一口頬張ると、塩の味がした。どうやら塩を入れすぎたようだ。卵の甘味が存在していない。
本物の卵がいなくなってしまった。本物の女と同じように。
スマートフォンを起動して、画面に移された時間を確認する――九時五分。後二十五分ほどでおれは辿り着けるのだろうか。テーブルの上に横たわっている手帳に食事をした日時と、口に入れた料理を手当たり次第に書き込んでいく。書けば書くほど夢のよう。たくさんの
マガジン機能のおかげで、断続的に発表している小説「そばにいてほしい」が読者には読みやすく、私には書きやすくなりました。サボりすぎて一個しか発表出来ていない言い訳ができてよかったです。(出来てないかもね)
日常系アニメの源流は、梶井基次郎や葛西善蔵といった私小説にあるのでは? と今更ながら思う。あのなんとはなしの陰鬱さが日常系アニメでは逆に触れている感触がある。「未確認で進行形」の生々しい家事描写はまさにドンピシャでした。ディテールの面白さ……
TwitterのTLでガルシアマルケス氏の死去を知り衝撃。
高校一年の時、「百年の孤独」を読みました。
一章の終わり、アウレリャノがはじめて氷を見るというシーンに触れたとき、とめどなく快楽物質が流れ出ました。
生まれてはじめての芸術への感動だと思います。忘れることは無いでしょう。