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自分の主治医は自分

今年の仕事初めは高齢者会館でのイスヨガだった。


ある女性がご自分の右足を指差して、親指がよく動くようになったと教えてくれた。家でもよく動かしているようで、外反拇趾も良くなったと。


自分の体をよく見てあげて、動かしてあげたからこその結果だ。お礼を言われたけれど、私はたまたまキッカケを作ったに過ぎない。彼女が自分で実践したから変わったのだ。


いつも同じことを言っている。筋力も柔軟性も年齢に関係なく身につけられると。年齢のせいにして諦めてもいいけど、どうせなら少しずつ変えていくのも面白い。


自分の主治医は自分。体調の良し悪しを一番よく分かっているのはお医者さんじゃない。あなただ。


だから、そんな嬉しいエピソードを私やみんなに共有してくれたことに感謝した。70だって、80だって、いつからだって変わっていい。動きやすい体に気がついて嬉しいのはあなただから。


人によって愁訴は違うし、体の不調を運動やヨガでどこまで改善できるかは正直分からない。即治療が必要な場合を除けば、自力で健康を維持したいと望む人が生徒さんの中にはたくさんいる。


冬には冬のヨガがあって、エネルギーを体の中で循環させることを大事にしている。ゆっくり動いて構わないし、そうすることが今の時期は大切だ。


私も実は外出の準備をしたのに、出かけることを急遽やめた。約束はなく、自分一人の行動だ。さっきまで出かける気があったのに、突然行きたくなくなったのだ。


理由はない。何となくそうなった。自分の体や心が突然意思に反してストップさせようとすることがある。そして今は、それに従っている。


もちろん相手がいれば約束は守るけど、自分一人のことであれば無理せず本能に従う。やりたくないとどこかでブレーキを踏んでいる自分の声に耳を傾ける。


自分のことは自分でコントロールしているようで、実は違うのではないかと思っている。やりたいと思ったら自然とやっているように、やりたくないこともまた、やらないように指令が出ている。


自然と湧き上がるその指示に従って、波乗りするように自分や周りの人、環境になじんで生きていけたらいい。


いつも自分の外側に答えを見つけに行かなくていい。「私は大丈夫」そう声をかけて、自分の味方で居続けることが大切だ。


体の不調も心の不調も、自分が自分の主治医になって、やさしく見守ることから始めよう。ヨガも同じ、呼吸は苦しくないかしら?左右のバランスは取れてるかしら?


そんな風に声がけしながら動いていけば、自ずと変わるべき方向へ体は変わる。無理なく、自然とあるべき場所へ。


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