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【日記】息子超え

■ すいせんすいじゃく

 息子が早いもので3歳半になり、会話も自然にできるようになった。最近のブームはトランプらしく、ことあるごとに「すいせんすいじゃくしよーよ」と言ってくる。やれる時はやっているが、無理な時は一人でもやっている。よほど「すいせんすいじゃく」が好きらしい。

 「すいせんすいじゃく」は、1~13×4色とJOKER2枚の合計54枚のトランプを、数字が見えないようにして重ならないように机にばら撒き、順番に2枚ずつめくっていくゲームらしい。めくった際には「2!4!」のように見えた数字を発音し、2枚が違う数字であれば「ざんね~ん」と言ってそれらを裏返し相手のターンになり、2枚の数字が揃えば「じゃじゃーん」と言ってもう2枚めくることができるようだ。連続で揃い続ければ何ターンでも繰り返すことができる。全てペアになった後に、それぞれのプレーヤーが揃えたペアの数(合計27ペア)の多寡を競い、ペアが多い方が勝ちらしい。

 幸いルールもさほど難しくなく、昔どこかで同じようなゲーム(名前は忘れてしまったが)をやった記憶があるので、時間のある時は相手をするようにしている。

■ 短期記憶の戦い

 この「すいせんすいじゃく」というゲーム、実際にやってみると短期記憶が試されるらしい。前にめくった数字の場所を覚えておくほど後に有利になってきて、中盤から終盤にかけて連続コンボを仕掛けることができるようだ。ただトランプの並びがぐちゃぐちゃなので「4行目の右から2番目」のような覚え方はできない。「2はたしかあの辺にあったな~」ぐらいの感じで覚えておくしかない。

 しかし「あの辺にあったな~」ぐらいの覚え方では、「お!2だ!2はたしかあの辺に~、あれ?どっちやったかな~。」という状況に陥り、1/2の確率で反対側を選んでしまうことがある。そうすると次の相手のターンで鮮やかに持って行かれる。テニスや卓球でポーンと相手コートに上げてしまうような、バレーでサーブレシーブがネットを超えてしまうような、そんな感覚だろう。

■ 最近どうも様子がおかしい

 この「すいせんすいじゃく」が始まったのは1〜2ヶ月前だっただろうか。最初の頃はさっき引いたやつをもう一回引いてくれていたりしたので、『まぁ可愛いやっちゃな』ぐらいで付き合ってやっていたが、ここ1〜2週間はどうも様子がおかしい。

 『じゃじゃーん』のコンボ数で明らかに相手の方が上回っている実感がある。目立ったミスがなく、むしろ4〜5手前に出た数字もノータイムでめくってくる。最終結果も自ずとその傾向に従い、13対14、10対17、6対21などで負ける事が多くなってきている。『最近あんま寝れてないからな〜』とか言っていたが、しっかり寝た日でも負けている。

■ 親父の逆襲

 これは非常にまずい。いつか来る『親父超え』に備えていたつもりだが、いくらなんでも早過ぎる。しかも知的ゲームで超えられるとは全く考えていなかった。

 しかし息子よ、大人を舐めるな。現代の大人にはインターネットという文明の利器がある。alpha GOで囲碁の世界チャンピオンを倒したGoogleという企業の助けを借りれば、「すいせんすいじゃく」ごときでお前を倒すことはたやすい。俺を本気にさせたらどれだけ手強いか、よく見ておけ。ふふふふふ。

 そう言いながら『すいせんすいじゃく 対策』でググるが、一向に対策が出てこず、日々黒星を積み重ねる日々を送っている。

 もう30も過ぎたので、だんだん脳の神経が衰弱してきているのだろうか。。

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