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小松姫の婿(むこ)選び

小松姫はどんな人が好きだったのかな?
ポンと昔。
今から400年くらい昔のこと。
徳川家康の大切な家来に、本田平八郎忠勝ほんだへいはちろうただかつがあったよ。
「よお、忠勝よ、娘は良い年頃じゃろう。良い婿を見つけてやらねばのぉ」
家康は言ったよ。
「は、ありがとうございます。幼いころから剣に長刀、馬などをやらせておりましたもんで、ちと、気が強うございまして、、、」
「ま、良かろう。諸国から手ごろなもんを集めさせような」
そうしてあちこちの国から優秀で武芸にひいでた若い武将たちが江戸城に集められてきたんだ。
広間には家康と忠勝、そのほかにも家老たちが見守っていた。広間では大勢の武将たちが頭を下げて平伏へいふくしていたんだよ。
「小松姫、一人ずつ見分していくがよい」
父親の忠勝が言ったよ。
「はい」
きれいなお着物をきた小松姫は広間に入ってきたよ。
すぐそばで天下の家康さまが見ているんだから、みな緊張していたよ。
小松姫は姫でありながら武芸には長けていると聞いているしね。しかも駒姫から選ばれたなら一気に出世すること間違いなしさ。
小松姫ははじからいならぶ武将の頭のまげをつかんでは顔をあお向けていったんだ。みなえらい人たちの前だから声も出せずにいたよ。小松姫からされるままだった。次々としていったよ。何人目かの頭のまげをつかんだ時だったよ。
「無礼ではござらぬか」
小松姫の手をはらって大きな声で言った者があったんだ。
「失礼いたしました。どうぞお名前をお聞かせくださいまし」
小松姫はそこできちんと座るとたずねたんだよ。
その人は有名な真田昌幸さなだまさゆきの子供の信之のぶゆきだったんだ。
家康は手をたたいて面白がっていたんだよ。
小松姫はね、家康の幼女となってから真田信之のお嫁さんになっていったんだ。
信之は群馬県の沼田城のお殿様となったよ。信之と小松姫はとても仲良しだったってね。
信吉のぶよし信政のぶまさ信重のぶしげ、まん、まさの3男2女に恵まれていったんだって。

#日本史 #江戸時代 #小松姫

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