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『君たちはどう生きるか』ネタバレなし感想

映画『君たちはどう生きるか』を観た。ネタバレなしで感想を書こうと思う。

しかし、感想を言葉にするのがすごく難しい。今も余韻が残っている。

私は吉野源三郎の著書『君たちはどう生きるか』を読んだうえで映画『君たちはどう生きるか』を観た。やはり著書『君たちはどう生きるか』から着想を得たことが伝わってきた。しかし映画『君たちはどう生きるか』は、著書『君たちはどう生きるか』とはまったく異なる作風であり、ジブリらしさに溢れていた。

風と水と火の躍動感はまさにジブリだった。背景画が美しい。

宮崎駿監督の過去作へのセルフオマージュか?と思わせる場面がいくつもあった。私はネタバレにならないように書くつもりだが、それでもネタバレを徹底的に避けたい方は、これ以降の文章を読まないでほしい。










冒頭は映画『風立ちぬ』に似ている。中盤のあの風景と設定は『崖の上のポニョ』に似ている。あの不思議なキャラは『もののけ姫』のあのキャラに似ているか?主人公のあの仕草は『天空の城ラピュタ』のパズーの有名な仕草に似ている。後半のアクションシーンは『ルパン三世 カリオストロの城』と『天空の城ラピュタ』のようだった。最後は『天空の城ラピュタ』のようでもあり、『千と千尋の神隠し』のようでもある。

さて、これはもう公式発表があったので、ここに書いてもいいだろう。主題歌をやはり米津玄師が歌った。映画公開前から米津玄師だという憶測が広がっていたが、事実だった。また、あのミュージシャンが声優として出演していた。

映画『君たちはどう生きるか』は、生と死への問いが一貫していた。宮崎駿監督は自らが老いていることを自覚したから、あのような物語を描いたのだろう。あの結末は、宮崎駿監督作品への自己言及か?

結局、映画『君たちはどう生きるか』は謎を残したまま終わった。あの世界はどのように成り立っているのか?あの人物は何を考えていたのか?分かった部分もあったが、分からない部分も多く残されていた。しかし私は謎が残されたことには不満がない。これでいい。すべてを説明する必要はない。おそらく、宮崎駿監督自身も答えを用意しているわけではないのだろう。

もう一度書こう。今も余韻が残っている。


私、街河ヒカリは映画の感想、考察などを記事にしています。こちらもお読みいただけると幸いです。


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