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逃れられない?「自己矛盾劇場」を読んで

私の中で今プチブームの、細谷功さん。
タイトルにも惹かれて。

✅自己矛盾とは?

自己矛盾のわかりやすい例。

「これ、絶対人に言っちゃダメですよ」
→自分は言っておいて他者には禁止する?

「こちら、大変に有名な方なんです」
→「大変に有名」なら言う必要はないのでは?

うんうん、ありますよね笑
でも…他人事だから分かるのかも?

✅自己矛盾の3つの特徴

自ら気づくことはきわめて難しい
(が、他人については気づきやすい)。

気づいてしまうと、他人の気づいていない状態が滑稽でたまらない。

他人から指摘されると「強烈な自己弁護」が始まる。

…。

もう、その通りすぎて…ね。
特にこれ。

③他人から指摘されると「強烈な自己弁護」が始まる。

大抵の人は、そのような指摘には無意識のうちに防御的になり、言い分けを並べ始める。

その大部分は「自分(だけ)は違うんだ」と自分のケースの特殊性と個別事情を述べる。

しかし、他者からすれば「どこが特殊なのか分からない」というもの。

他人のことは一般化して見ることができるのに、自分のことはすべて特殊であるように思えるのは、人間が共通して持っているバイアスの一つ。

…はい、その通りです。

そういうバイアスを持っているのが人間のデフォルト、というのを認識することが大切だよな、と思います。

✅「まったく気にしない」

例えば
「〇〇のことはまったく気にしません」
という発言。

〇〇には、結婚相手を選ぶときの「年収」「容姿」だったり、買い物や会社選びの際の「ブランド」などが入る。

これには2つの場合がある。

①自分は気にしていないのに、気にしていると思っている人に対してのカウンターとして発言する場合
②自発的に「自分の価値観の表現」として発言する場合

②の場合は、気にしていないにもかかわらず「まったく」とか「全然」のような強調の言葉を挿入る場合が多い。
ここに、自己矛盾の構造が見え隠れする。

「気にしていない」のであれば、そのことについて言及すらしないはず。
なので、それを取り上げている時点で
「気にしないという言い方で気にしている」
ということになる。

例として「私、他人の批判なんて気にしませんから」という発言。

大抵の場合は、人一倍批判を気にしている自分に対して「そうありたい」という願望を宣言している側面があるのでは?
なぜなら、本当に気にしていないことに関しては、発言すらしないはずだから、と書かれています。

…。
本当にそうですね。
自己矛盾劇場だー。

✅自己矛盾からは逃れられない

なぜか?

・自己矛盾は「抽象化」やメタで考えるという人間の強みから生まれているから
・知能が発達しているからこそ、自己矛盾が生じるから

それならば、うまく付き合って前向きなエネルギーに変えていこう!ということで、ポイント3つ。

①自分を棚に上げる
失敗から学ぶことのほうが多いのだから、いちいち自己矛盾を気にしない。
例)「勉強しておいた方がいいよ」と子どもに言う(自分はしてなかったけど。でも言われる方は前向きに捉えた方が得)

②他人だから言えることもある
他人から自己矛盾を指摘されたら「猛烈な反撃」にすぐ入らない。
「もしかすると自分がやっていることは、相手が一般化している大多数の他人と変わらないのではないか?」と考えてみる。

③抽象化して学びに変える
他人の自己矛盾を見つけたときに「べき論」を展開したくなる理由
当事者ならではの具体的は事象が見えずに「知ってるつもり」「見えてるつもり」になっているから。

他人が陥った自己矛盾は情報として価値がある。
だからそれらを抽象化・一般化する→これまで気がついていなかったことを知る喜びが得られるかもしれない。
抽象化した教訓を導き出す癖をつければ、抽象化のトレーニングになる!という話でした。

感想

結局のところ、自己矛盾から逃れることは不可能。
でも、
自ら気づくことはきわめて難しい
気づいてしまうと、他人の気づいていない状態が滑稽でたまらない
他人から指摘されると「強烈な自己弁護」が始まる。

こういうものなんだよな、と認識するだけでもまずはOK。
そして、「人の振り見て我が振り直せ」を実践できたら、もう万々歳なのでは?と思いました。

余談

「まったく気にしない」のくだりを読んで、だいたひかるを思い出しました。 
私だけでしょうか?

「どうでもいいですよ」って言ってた、あの芸人です。
だいたひかるが「どうでもいいですよ」と言っていた内容は(まったく思い出せませんが)

②自発的に「自分の価値観の表現」として発言する場合

だったんだなーと。
本当にどうでもいいことだったら、どうでもいいなんて言わないですよね。

…うん。

言わないよ絶対〜♪

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