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さとゆみゼミ#8|人の言葉はどこまで変えていいか問題




ゼミの最初に、4〜5人のグループでディスカッションをする。取り組んでいる課題について、お互いに悩みや考えをシェアする時間だ。

今回は、インタビュー原稿について話した。記事の素材は、さとゆみさんが医療コラムリストのライターさんに取材したときのもの。

人の言葉を変えることを怖がらないで

多くのメンバーが「言葉をどこまで変えていいのか」悩んでいた。さとゆみさんは、次のように教えてくれた。

たとえば、友だちから聞いた話を、家族に伝えるとする。その時に、テープ起こしをそのまま聞かせるわけじゃないよね?

「今○○ちゃんは、△△という会社で働いていて、そこに嫌な上司がいるらしくてさ。その人に〜」のように、相手の予備知識を踏まえて、一番わかりやすい言葉で伝えるでしょう。

その場にいなかった人にもわかるようにおしゃべりするそれを書き言葉に整える。

さとゆみさんの教え

そう考えると、9割くらいはテープ起こしのままにならないそうだ。

1時間で話したことを、数分で読める文章にする。その編集作業を、怖がらず面倒くさがらずやるのがライターなのだ、と教えていただいた。

「そんなこと言っていない」といわれる理由

取材相手の言葉を意訳して、「そんなこと言っていない」と嫌な思いをさせたらどうしよう。

さとゆみさんは、次のように教えてくださった。

話した言葉を、一言一句覚えている人はほとんどいません。

なぜ「そんなこと言っていない」となるのかというと、意訳の方法が真意と外れているからです。逆に、実際の言葉でなくても、真意と合っていれば「そうそう。そういうことが言いたかったんだ」と喜んでもらえる。

さとゆみさんの教え

その人が「真に言いたいこと」を伝えるという視点が大切だと分かった。

「真意を掴む」。言うは易く行うは難し。

真意を掴むために、質問を重ね、よく観察する。決めつけたり思い込んだりしないように、常に頭を柔らかく。と自分に言い聞かせる。

課題について|読者メリットはどこへ?

提出した課題「佐藤明美編集長の講義レポート」の講評が返ってきた。

撃沈だ。

修正どうのこうのではなく、根本から間違っている。ゼロから書き直そう。

【やらかしたこと】
・お前、誰やねん状態のまま、感想を語り続ける
・佐藤明美さんの言葉より、感想のほうが分量多い
・読者にとって役に立つ内容を盛り込めていない

レポートの掲載を想定している媒体は「さとゆみライティングゼミ」。受講を悩んでいる人の背中を押すことをゴールとした。

すっぽり抜け落ちていたのは、「読者メリット」。この記事を読んで、「明日からやってみよう」と思えるメリットはある?とさとゆみさん。

わかりやすい例で、教えていただいた。

「アイラインをキレイに引きましょう」といわれても、どうやればいいかわからない。

「黒目の上の部分は、アイラインを太く引きましょう」といわれても、理由がわからないからやる気にならない。

「黒目の上の部分は、アイラインを太く引きましょう。なぜなら黒目の縦幅が広くなって、黒目が大きく見えるからです。」と言われて初めて、やってみよう、となる。

さとゆみさんの教え

私の書いた記事は、最初の一段階で止まっていた。

いよいよ、ゼミも佳境に入ってきた。収穫は「真意を伝える」「読者メリット」。この2つが押さえられているか、常に考えたい。


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