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小学校受験の合否を決める「本番2週間前の行動」とは?“国立難関校”合格母が解説

10月から始まる小学校の考査シーズン。「当日、わが子に全力を出し切ってもらいたい…」そう思っている方に気をつけてほしいのが「本番2週間前」の行動です。今回は、「失敗しない面接対策」「本番2週間前に親が取るべき行動」「考査当日に持参してよかったもの」について、国立難関校に合格した経験からお伝えします。

面接対策は
「本番同様」がカギ!

 面接対策は9月からスタートしましょう。「自宅で本番同様の練習をどこまで実施できるか」が合否を分けるといっても過言ではありません。

 事前準備として、学校別に質疑応答集を策定します。塾によっては過去の質問集を提供してくれる場合もあるかもしれません。塾から入手できない場合は、過去問に面接の質問が掲載されているので確認してみてください。

まずは、当日を想定して教室に入場するシーンから練習をします。このとき、「両親・子どものお辞儀のタイミング」や「カバンを誰がどこに置くのか」も、絶対に練習してください。わが家もそうだったのですが、何度練習しても当日はあまりの緊張で100%の力を発揮できないものなのです。細かすぎる練習をするくらいがちょうどいいです。

 質疑応答の練習は、1人ずつ進めるのがおすすめです。

 親だけの面接シーンの場合は、父親と母親が交代交代で質疑応答をしていきます。多くの学校では、父親への質問がメインになるかと思います。そのため、父親の質疑応答は徹底的に練習しましょう。

「普段会社で話し上手な父親が、子どもの受験の面接では手が震えてしまった」というケースをたくさん耳にします。練習を怠らないことをおすすめします。

 子ども単独の面接を練習する際は、「椅子の座り方」や「目を見て話す」などの基本動作を繰り返し行うと、当日、本人にかかる負担も軽減します。ぜひ頑張って練習してみてくださいね。

本番2週間前の行動で
合否が分かれる

 実は、「本番2週間前の親の行動」が小学校受験の合否に直結します。
共働きのご家庭もそうでないご家庭も、毎日忙しい中大変ではありますが、「本番の2週間前」からはいつもより早めにお迎えに行き、子どもと過ごし会話する時間を増やすことをおすすめします。朝ご飯・夜ご飯も、「本番の2週間前」からはいつも以上に丁寧に手作りを頑張れると良いと思います。

 これは前述した面接対策のためです。

「お母さんのご飯で好きなご飯は何ですか?」「今日はご飯に何を食べましたか?」と先生に聞かれたときに、たまたまお仕事などが忙しくてお総菜を利用していると、子どもが回答に困ってしまいます。

 なぜ、「2週間前」なのでしょうか。
面接を受けるのはたった5歳の子どもです。たとえ考査の直前に手作りの料理を頑張ったとしても、面接の場でそれを瞬時に思い出して気の利いた返答ができるケースは珍しいでしょう。そのため、子どもの記憶にしっかり残るように、2週間ほどは手作りの料理を用意してあげると安心です。

 考査や面接当日に向けて「心の状態」を万全に整えるには2週間はかかると考えておいた方が、親にも余裕が生まれます。1年間準備をしてきた集大成だと思って、2週間だけは丁寧な生活を送りたいですね。

 本番直前は塾などはもうないと思いますが、お子さんの緊張感が当日に向けて高まっていくのを感じるのであれば、お世話になった塾の先生に時間をもらって声援をもらうのもおすすめです。

 私の子どもの場合は、緊張しやすいので、考査前日にお世話になった先生と電話でお話しする時間を設けました。先生から、当日のアドバイスを直接子どもにしてもらいました。電話で話すだけでも子どもの心がリラックスすると思います。普段接している親以外の人からのエールは、想像以上に効果がありました。

考査当日「持参してよかったもの」は
お絵かき帳・折り紙・図鑑

 わが家の場合、考査や面接当日の朝にも、通っていた塾の先生が電話をしてくださいました。子どもがとても喜んでいたので、先生にお願いしても良いかもしれません。

 また当日は「待ち時間」がかなり発生します。長い電車移動、控え室での待機時間などに退屈してイライラしてしまわないように、あらかじめ準備しておくと良いです。
わが家の場合は、子どものお気に入りのミニサイズのお絵かき帳や折り紙、動物図鑑など持参しました。リラックスして過ごせてとても重宝しました。

 ポイントは「お気に入りで、親しみあるもの」を選ぶことです。本番の2週間くらい前から当日持参する用にそういった品をあらかじめ子どもと一緒に選択しておくのも良いかもしれません。

 会場までの道中は、「子どもにプレッシャーをかけることだけは避ける」という意識で質疑応答の練習をしたりしていました。「小学校の先生もお話しできることを楽しみにしているんだよ」「楽しみだね」というようなポジティブが声がけはマストですね。

 また、考査が終わったら必ず、帰り道で振り返りをしていました。理由は、次の考査につなげるためです。

 試験の中で何をして何ができて、何ができなかったのか。

 複数の学校を志願されていらっしゃるご家庭が多いと思うので、一つ一つの機会を成長の場として使っていく意識をしていました。特に、できなかったことは復習して、次の考査ではできるように息子と会話をして帰宅していました。

親のメンタルは
「ルーティン化」と「支え合い」で整える

考査1カ月前になると、親は不安と焦りによってピリピリし始めます。

 子どもの学力が思った以上に上がっていない。質疑応答も不安が残っている。夫婦の協力のバランスがズレている…など、できていないことに目が向いてしまい、家庭内に不穏な空気が流れる可能性がとても高いです。

実際に私も直前になると、ピリピリしがちな日々が訪れました。そんなときは一度手を止めて自分自身を俯瞰して捉え、冷静さを取り戻してから日々のルーティン(子どもの学習に関わる作業)に取り組むようにしました。距離を置いている最中は、お父さんの力の見せどころとなります。

 親が焦るあまり、子どもの心を折ってしまわないように夫婦でサポートし合うことが大切です。夫婦で協力してもピリピリしてしまうという場合は、祖父母や塾の先生のサポートを得ることをおすすめします。

 小学校受験は想像以上に親への精神的ダメージが大きいです。「そうなり得る」ということを知っておくと気持ちが楽になります。

 わが家は複数の学校を志望しましたが、最初に出た合否に一喜一憂することなく、最後まで高いモチベーションを保つ意識がとても大切だと感じました。万が一不合格だったとしても、子どもや家庭が否定されているわけではないということを決して忘れてはいけないですね。

 最後の1校までモチベーションを下げないように、家族で協力していくことが求められます。

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