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美容とおしゃれとQOL。そして、ラスボスの自己肯定感と

先日の取材中、美容皮膚科の医師から「患者さんのビューティQOLを高めていきたい」という言葉が出てきました。

なによりも大切にすべきは、ただ生きることでなく、よく生きること。 byソクラテス

QOLとは、Quality of Life=人生の質(あるいは、生活の質)。(WHOが発表した定義によると)「一個人が生活する文化や価値観のなかで、目標や期待、基準、関心に関連した自分自身の人生の状況に対する認識」のことです。

つまり、「それぞれ個人が何をもって幸せとするか、何を大切にしているか」が軸になるため、俗にいわれる「美人だから」「金持ちだから」ということが「=QOLが高い」にはなりません。

「自己肯定感」との格闘。

現在、ドラマ『凪のお暇』がヒットしています。『逃げ恥』の大ヒットあたりから、自己肯定感の低いアラサー女性を主人公にしたドラマが増え始めているような気がします。マスマーケティングしている側が気付いてしまったという感じでしょうか。確かに、このところ書店の書籍コーナーも自己肯定感をテーマにした自己啓発本やエッセイ本が増えています。皆、「自分らしさ」や「自己肯定感」を考えることに格闘しているのだな、とその棚を見る度に思います。

考えすぎると迷宮入りしてしまいがちな壮大なテーマではありますが、それを考えるための具体的な入り口に「おしゃれ」と「美容」はあるのかな、と考えています。

いきなり飛躍しない。

哲学的であったり、大きすぎるテーマで自分のことを捉えようとするから難しくなってしまう。ほぼ毎日しなくてはならない行為で、自分本意に自分のことを考える訓練のようなものをして、地道に自信をつけていくのが良いのではないでしょうか。

40代のwebマガジンを運営し、イベントやコメント欄などを通して、毎日、読者の方の声を耳を傾けていた頃、そんな考えに思いいたりました。実は、女性誌の編集者として、消費行動を煽るだけのコンテンツづくりには(そう考えていなくても、結果的にそう見えてしまうというところも含め)限界を感じていたので、その考え方はかなり私をラクにもしてくれました。

ラスボスとの闘い方

「施術を受けることで、その方が自信を持てるようになるようなサポートを。ご機嫌になって、笑顔が増えて、それにより周囲にハッピーオーラを。それが世界平和の第一歩」と。冒頭の医師は笑いながら、でも、真剣に話してくれました。

いきなり世界平和を考えると、「私のできることなんて」と打ちひしがれることになりますが、自分をスタート地点にして思考を少しずつ重ねていくと、なんだか道は続いているような気がしてくるから不思議です。

日々、自分をご機嫌にしてあげる。

自己肯定感という見えないラスボスと真っ向勝負せず、まずは、鷹揚に構えることが結果的にQOLを高める近道。それくらいリラックスして考えたいものです。

人生とは自分を見つけることではない。自分を創り出すことだ。byバーナード・ショー


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