『いやな気分よさようなら 自分で学ぶ「抑うつ」克服法』デビッド・D・バーンズ
セルフ認知療法の本。
原著の初版は1980年だけど、邦訳されたのは2013年で割と最近。
初版からほぼ40年ですが、内容は全然古くないです。
実は、4月下旬から軽いうつ状態に入ってました。
ようやく通常モードに戻ってきたかなというところです。
その頃は「自分はダメだ」という思考が常にあって、
何をするにも時間がかかる、
仕事のパフォーマンスもかなり落ちてたように思います。
これはきっと「うつ」だ、と思い至って
積ん読していた、この本を引っ張りだして
「ベック式うつ病調査表(BDI)」で採点したところ
14点で「軽いうつ状態」でした。
(17点以上の場合は専門家に診てもらうように、
とのことです)
うつは初めての経験で、自分でも驚きました。
そしてとにかく妻には心配かけました。
今採点すると7点で正常範囲に落ち着いてます。
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認知療法でいう、うつのメカニズムはこんな感じ
ある事実が起こる
↓
事実を解釈(認知)する
↓
解釈(認知)に基づく感情が起こる
通常は
(事実)Aさんに挨拶したのに返事がない
↓
(認知)聞こえなかったか、考え事でもしてたんだろう
↓
(感情)特にない
となるところが、うつ状態の人は
(事実)Aさんに挨拶したのに返事がない
↓
(認知)Aさんは怒っている、この間迷惑かけたからだ
↓
(感情)僕はダメな人間だ
みたいな感じになります。
字面にすると滑稽ですが、本当にこんな感じです。
これを「認知の歪み」と呼んでいます。
この「認知の歪み」を正していくのが
「認知療法」です。
(なんとなく骨格の歪みを直す整体に似てる気がします)
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認知の歪みは10個に分類されていて
「全か無か思考」「一般化のしすぎ」「レッテル貼り」など
それぞれ名前がついてます
認知療法の基本技法として紹介されてるのが
「トリプルカラム法」
白紙に縦線2本引いて3分割
左の枠には湧き上がる自己批判的な自動思考(例:自分はダメだ)
を書き出して、
真ん中の枠に、その思考の「認知の歪み」(例:レッテル貼り)
を書き出して、
右の枠には、事実に対する合理的な反応(例:自分には価値がある)
を書き出していく、
というもの。
シンプルですが、僕にはとても助けになりました。
(僕の場合はさらに、右の枠には聖書を引用して
“私の目にはあなたは高価で尊い”と書いてある、
などとやりました)
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仕事柄、うつ状態にある人とお話する機会は多いですが、
身をもって体験できたというのは、益であったと思います。
しんどかったけど。
今もご病気で苦しんでいらっしゃる方の
回復をお祈りいたします。
(7/4追記)
ベック式診断できるサイトがあったので貼っときます。
http://www.sannoclinic.jp/bdi.html
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