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Q.マスコミ掲載実績や出版の実績がないと、ネットからは仕事が取れないでしょうか?

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Q.マスコミ掲載実績や出版の実績がないと、ネットからは仕事が取れないでしょうか?

同業他社のホームページを見ていると、雑誌に取材されたりテレビやラジオに出演したりした実績を掲載している人がいます。私は何の実績もないのですが、これではネットから仕事は取れないでしょうか?

出版やマスコミ掲載の重要度は、第4位
私自身、幸運にも雑誌やテレビに取材していただいたことがあります。また、出版実績も10冊以上あり、士業の中では本を出しているほうに入ります。しかし、これらの実績があったから仕事が取れたかというと、実際のところこういったマスコミ掲載などの実績はあくまでもプラスアルファ要素でしかないのです。

別の質問で回答したとおり(3章23参照)、お客様が依頼する際に最も重視するのは出版実績やマスコミ掲載実績があるかどうかではありません。あなたの人柄と仕事の実績です。私がこれまで仕事を受けてきた中では、仕事が終わったあとに「横須賀さんは本を出したりしていたんですね」と最後に気づいた方もいらっしゃるほどです。そのくらいの要素なのです。

ただ、まったく効果がないというわけではなく、やはり信用度という点ではマスコミ掲載は顧客に安心感を与えます。ですから、できればあったほうがホームページからの問い合わせなどは増加しやすいといえるでしょう。

マスコミ掲載は、自分でつくるもの
マスコミ掲載は、基本的には取材を受けて実現するものです。ですから、基本は「待ち」の状態ですが、取材を受けやすくするコツのようなものがあります。そのポイントは3つあります。

まず、マスコミ取材は個人にフォーカスして行われます。つまり、あなたの経歴が面白ければそれだけ取材対象として興味深くなり、取材されやすくなります。ホームページ、ブログ、ソーシャルメディアなどに自分のプロフィールを掲載すれば、取り上げられやすくなります。

次のポイントは、記者との人脈をつくることです。意外と思われるかもしれませんが、雑誌の記事を書いている記者は、取材対象を最初は自分の周りから探します。つまり、知っている人から取材するのです。毎回まったく知らない新しい人を探し、取材するとなると時間も労力も膨大なものになりますので、結果として近い人から取材せざるを得なくなるのです。そのため、普段から雑誌の記者や編集者との人脈をつくっておくことが取材を増やすポイントです。この点、東京のほうが出版社の数が多いため、どうしても東京が有利になってしまいます。

最後のポイントとしては、何かの専門家になるということです。士業はそれだけで専門家なので、時には資格を持っているだけで取材が来ることもありますが、さらにもうひとつ得意分野を挙げておくと取材されやすいといえます。たとえば社会保険労務士であれば、解雇問題に詳しい、年金問題に詳しい、などとプロフィールに掲載されていると、取材する側としてはお願いしやすくなります。

私はこうしてマスコミ掲載をつくった
前述のとおり、私はこれまで多数の雑誌に掲載していただきました。そのほとんどの掲載が偶然だったり、人脈だったりと本当に恵まれていたと感じています。ただ、その中で本当に単なる「運」だったのかというと、一定の法則はあるようです。

たとえば、毎年取り上げられやすい話題というものがあります。時間管理、手帳術、仕事術、投資・副業、電子機器の活用(iPhoneなど)、流行ものは、ビジネス系の雑誌では毎年取り上げられる話題です。そのため、こういったジャンルで何か得意なものをひとつ持っていると取材されやすくなるといえます。

私の場合は時間管理。それも早起きで多数の取材を受けました。朝4時半に起き、仕事をしていることをブログに掲載していただけなのですが、一度そのテーマで雑誌に載ると、またその雑誌を見た別の雑誌の記者が取材をかけます。こうして連鎖して最後にはテレビまで出演することができました。早起きは、誰でもできることです。実際にこの話を聞き、早起きをしてブログに掲載し、取材された人もいます。こうした特性を持ちながら、前述の3つのポイントを実践していくのがよいでしょう。

それからもうひとつ、流行もので取材を受けやすくなるという法則もあります。たとえば、私はビジネスブログがブーム絶頂の頃にビジネスブログセミナーを行ったり、ブログランキングトップだったりしたので、ビジネス雑誌のブログ特集などでは多く取材をいただきました。こうした流行ものを詳しく知っていると、マスコミ取材も増える傾向にあります。

マスコミに出ることは社会的信用も増し、そしてやはり社会に認められるような気持ちになるのでうれしいものです。しかし、マスコミに出ることで士業の仕事が爆発的に増えるかというと、それほど効果は期待できません。なぜなら士業の仕事は必要がなければ依頼しないものだからです。ですから、あくまでマスコミ取材はプラスアルファの要素でしかないのです。

【POINT】マスコミ取材・出版がなければ仕事が取れないということはない。あくまでもプラスアルファ要素である。ただし、マスコミ掲載があると信頼は得やすいので、チャンスがあれば積極的にマスコミに掲載されてみよう。

※掲載されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、書籍販売当時のまま掲載しています。

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