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おすすめnote(世界史&哲学)

今回のおすすめnoteは高校の世界史の先生でいらっしゃるデキン原人さんです。

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メイン・コンテンツは、ボケ&ツッコみの対話で展開される哲学漫才と世界史漫才です。元々は生徒さんたちのための副教材として執筆されたそう。怒涛の毒舌ギャグに圧倒されます。

読み始めた当初は「こんなに面白いのがいつまでも続くはずがない。そのうち失速するんじゃないか。失望したくないなぁ」と非常に失礼な心配をしていたのですが、まったくの杞憂でした。ずっと面白いままです。

膨大な知識をこれまた切れ味鋭いギャグの数々に昇華させる手腕、デキン原人さんがいかに熱心に歴史(とギャグ)を勉強されてきたかということが窺われ、尊敬の念が湧きます。

漫才本編だけを読むとニヒリスティックな毒舌キャラクターを想像させるデキン原人さんですが、裏話的なエッセイに目を通せば、デキン原人さんが高校における世界史教育にとても真摯に、そして多大なる熱意を持って取り組んでいらっしゃるのが分かります。…それはもう、自分が高校生でないのが申し訳なくなるぐらいです。(おまけに私は高校の時は理系コースで、社会科は倫理・政経一科目だけだったので、世界史を履修していないというオチ...。)

<哲学者編>

                    
私のnoteを訪問してくださる方々は哲学愛好家が多いようなので、 まずは哲学者編のリンクから。

プラトン  アリストテレス 戦国時代儒家 スコラ哲学 カルヴァン 

科学革命 フランシス=ベーコン デカルト ホッブズ ロック 

ルソー カント ヘーゲル対ショーペンハウエル 

功利主義(ベンサム&ミル)    マルクス キェルケゴール ニーチェ 

ヤスパース&フッサール ハイデガー フロイト&ユング サルトル 

ミシェル=フーコー レヴィ=ストロース ウィトゲンシュタイン 


<世界史編>

それから世界史編。これはオリジナル版と再構築版があり内容が重複しているので、再構築版の初回を張り付けておきます。これの次の回、「古代オリエント編」以降は時代順です。


<エッセイ的記事>


デキン原人さんの世界史教育に対する真摯な姿勢が伝わってくるエッセイ的記事。

世界史漫才第一中継ポイントその1その2 

第二中継ポイント 

ダメなところの指摘を待ってます 

第三中継ポイント 

世界史漫才後半「あとがき」抜粋 

100日連続投稿記念 


<論考>


そして、最後になりましたが、社会学的論考3本。とても読み甲斐があります。(「ヒョーゴスラヴィア」は未読。)

ウルトラマン、国際連合、日米安保条約~メフィラス星人が突きつけた問い 

「ドナドナ」の日本定着と意味の重層化~燕、栗毛、子牛、旅人、麦~

ヒョーゴスラヴィア (兵庫5国)


一番目のウルトラマンに関する論考。これは返還前の沖縄出身の脚本家、金城哲夫(きんじょう・てつお)さんがウルトラマンの脚本に込めた思いを当時の社会背景に照らし合わせて考察したものです。

特に印象に残った部分を以下に抜粋させていただき、この記事を終わりとします。
骨太なnoteが好きな方、ぜひぜひデキン原人さんのnoteをご訪問くださいね。

"しかし、その情けない状態を粉塗する手段が戦後日本にはあった。平和憲法の根幹をなす憲法第9条である。戦争放棄は自身・自国の利害に叶うだけでなく、地球上から紛争や身勝手な戦争がなくなった状態を先取りしているという屈折した自尊感情も生み出した。その自尊感情を傷つけないためにも、できるだけ本土から米軍基地は見えない方が良かった。1952年以降は本土の米軍施設は急激にその面積を縮小させていった一方、1953年から「銃剣とブルドーザー」によって沖縄の米軍基地・軍用地は強制的に拡大した(14)。"

"1999年には「地方分権一括法」が沖縄選出議員と共産党を除く圧倒的多数で可決・成立し、その結果、「米軍に提供する土地に関しては、私有地であれ公有地であれ、総理大臣の一存で、取り上げることができるようになった」(12)。日本国は立法・行政・司法の三権が「三位一体」となって沖縄県民への米軍基地負担固定化を強いてきた(13)。金城哲夫が突きつけた問いは、多くの人間が気づかないまま、もう20年前に発することすらできなくなっていた。"

ありがたくいただきます。