彼女は頭が悪いから/姫野カオルコ

胸糞悪かったです。元になった事件が胸糞悪いので覚悟はしてたんですが。読後感最悪です。

加害者・被害者どちらもキャラ付けが極端すぎるなと思いました。作者は高学歴、金持ち、有名人みたいな属性を叩きたいだけじゃないか、と邪推してしまうくらいの極端さ。そういう部分も読後感の悪さに繋がっているのかもしれません。

フィクションとして書くなら、被害者がもっとヤな奴だったり、加害者がある一面ではすごく愛情深かったりっていう複雑さが欲しかったなと思います。ほとんど実話ベースだけど身バレしない程度に変えていますっていう雰囲気があるのでどう受け止めればいいのか戸惑ってしまいました。

ひとつだけすごく良いシーンがあって、被害者が通う女子大の教授が加害者の母親に対して切り返すセリフ。切れ味が凄すぎて、凄すぎて。侍のようでしびれました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?