「梨泰院クラス」の善悪が揺らぐ後半戦のスリリングさ

tellingに「梨泰院クラス」の全話レビューの10話目を書きました。

「梨泰院クラス」は、作者の都合を超えてキャラクターが動き始めるダイナミックな物語で、そのせいで(現実と同じように)いろいろな矛盾を抱えていて面白い。
チャン・デヒ会長の悪事は周囲が忖度してしまうことで成立しているという絶妙な設定になっている。善玉として設定されていたパク・セロイが金と力を持ってしまう後半で、同じように周囲が忖度して、奇妙なねじれが生じてくる。

第8話で、パクセロイは、自分の信念と異なることをやろうとするチョ・イソを「マネージャー失格だ」と怒鳴り、胸につけているマネージャーの名札をむしりとって投げ捨てる。


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