見出し画像

Y:35 地図の見方

飛行機に乗っている時の時間の過ごし方に苦労する。2時間ぐらいまでなら、本を読む、寝る、窓側なら地上を見る、ただただ前を見つめるのローテーションで、やり過ごせるのだけど、長時間となるとそうもいかない。

よく聞く過ごし方は、「映画を見る」というのがあるけど、過去に何度も挑戦しているが、どうもうまくいかない。途中で食事が来たり、同じ列の人がトイレに行くとかで視聴が中断すると、だんだん、どうでもよくなってしまう。

そんな中、わりと時間がつぶせて、楽しい過ごし方を見つけた。それは、今、飛んでいる場所の地図を見ることだ。これは、座席にモニターがついている場合に限られるのだけど、その場合、だいたいメニューで今、どのあたりを飛んでいるのかを見ることができる。

その地図もいくつか種類があって、所謂、普通の世界地図上で今、どこを飛んでいるのか示すのもあるのだけど、私が好きなのは、コクピット目線のものだ。いい動画が見つからなかったけど、雰囲気はこんな感じ。

この動画は、鳥瞰図的な設定で、しかも見る角度をくるくる変えているのだけど、コックピット目線のものもある。これが、飽きずに見ていられて、半分、眠い時もぼ~っと眺めている。

何がいいかというと、新鮮なことだ。けっこう飽きずに見ていられる。"あ~今、〇〇さんがいる所の上空かな”とか、”△△さんに近づいていってる、離れていってる”と、とりとめもなく考えるのが楽しかったりする。

普段、私たちは地図を見ると、ほとんどの場合、北が上、南が下の地図を見ている。それが、コックピット目線だと、私の場合、東西が進行方向なるフライトが多いので上下が東西に対応する。

当たり前なのだけど、世界が違って見える。これも何とも言えず新鮮で、面白いのだ。ちょっと前に、南北が逆の逆さ地図の記事を読んだときも、中国大陸に対しての日本の出島感に驚いたのだけど、私たちのモノの考え方って大きく地図に影響を受けているんじゃないかと感じている。普通の地図でも、どこを中央に持ってくるかで、文字通り世界観が変わる。「極東」なんていう言い方は、その典型で、ヨーロッパが真ん中で日本が地図の右端にくるような地図を見ながら生み出された言葉なんだろうなと思う。

見慣れた日本地図でも、広島・東京間を東西を上下に見ると、外国に来ているような未知の感覚になる。何ちゃら半島、何ちゃら湾(不勉強で言えませんが)も、南北が上下だから「半島」に見えたり、「湾」という感覚になるのかなと思ったりもする。

抽象的な話になるが、私たちのモノの見方は常に、ある地図(枠組み)の中に存在する。その中で善悪や損得など日々の問題を考えているが、もし別の見方で地図を見ることができれば、善悪や損得は違うものになるかもしれない。ルビンの壺のように、見えなかったものが突然見えることもあるかもしれない。

時々、頭の中の地図の向きを変えてみる必要がありそうだ。
それにしても、東西上下の世界地図って売っているのだろうか。あれば部屋に貼っておきたい。それだけでモノの考え方が変わる気がする。

*参考
一つ目の記事の内容はともかく、中国からの逆さ地図を見ることができる、二つ目はなぜ、地図は北が上なのかという話


いつもより、ちょっとよい茶葉や甘味をいただくのに使わせていただきます。よいインプットのおかげで、よいアウトプットができるはずです!