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On the moon

レトロで、甘くて、幼くて、純粋で、不思議で、少し切なくて、寝る前に聴きたくなる曲。

初めてこの曲を聴いた時、冒頭の“What a day”の復唱から心を奪われた。

そして長い前奏を終え、彼女の透き通った歌声が聴こえた時、あまりの美しさに感動した。

“Why do you look so blue?Baby you can you hear me?”

優しい歌声でそう聞かれて、私は頷くことも首を振ることもできず、ただじっと聴き入った。

この曲は歌詞が本当に美しい。

まるでとある少女の頭の中を詩に書き起こしたよう。

一文一文どれも素敵だが、特に私が美しいと思い共感した詩を紹介する。

“甘い夢に恐れを全て連れて行く”
“簡単に舞い散る私の色を持って行く”
“冷たい体に自由を持って行く”
“両手を掴んだママが祈りを遮る”
“愛の生と最も偽りの世界に”
“あせた色がまた私のところに戻ってくる”
“深く私の小さな心が祈りを受け取る”
“Hey I know you can love me”
“もう助けてくれる?”

彼女の世界観が凝縮されたこの歌詞。

どうしたらこんなに美しい詞を書けるのだろう?

どんなに好きな曲でさえ煩わしく感じる憂鬱な時に、この曲だけは何の煩わしさも感じず素直に聴くことができる。

けれどあまりにも切ない。

弱りきった彼女が、最後にたくさんの比喩表現を使って、今まで誰にも見せなかった本心を書き出したよう。

怒りや憎しみのような醜い感情が一切なく、ただひたすらに純粋な幼い心を表しているように思えるから余計に切ない。

この繊細で、美しくて、切ない曲を、私はこれからも聴いていく。

いつか月の上に行けることを祈って。

#詩 #エッセイ #言葉 #感想 #紹介 #ソルリ #onthemoon

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