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与謝のころ柿

#10「与謝のころ柿」

ー作る工程について

11月に入ってから柿をぼって、昔から言うけど、ぼったその日には皮を剥くな、雨降りにもぼるなって、年寄りはそう言っとったで、
ぼってから1日2日寝かしといて、それから皮をむいて、剥くと同時に剥いて紐にかけて、すぐ燻蒸箱に入れて、うちの箱で20gで30分硫黄で燻蒸して、目張りして置いた後に、開けて、煙がなくなったら干して、その30分の間に次のを剥いて、延々1日に5、6回。
それで半月くらい、僕はもう中の芯がなくなった中に取り込んじゃうで、それでちょっと剥いだりして、2週間くらいは何もせえへんけど、ただ表面が乾いてきてちょっと飴色になりかけてきたら、今度は藁で履いて揉んでいう作業。大体入れてから一月ぐらいで出来る。

ー使っている柿は大美濃柿

屋敷内に2〜3本植ってる。ほとんどの家にある。
干し柿を作る伝統はずっと昔からある。
与謝のころ柿は中がゼリー状のようで、甘みが強い。

ーこの先、発展させたいこと

与謝野町で放置されている柿、熊に食べられる柿、生かされてない柿を、全て商品化できるようにしたら、結構町の力になるかなと。
冬、農閑期で仕事がないので、ちょっとでも収入を増やすというのと、この与謝も農業がほとんどで、担い手がいないので、どっかから担い手を引っ張ってくるにしても、生活してご飯を食べてもらうことを考えないといけない。ある程度の収入が得られる方向付けができると、一つの産業として成り立つのと同時に、担い手不足も解消するかなと思ってる。

ー苦労話や課題など

ぼる時期が決まってるから、10日くらいで一気にぼらなあかん。
遅ければ半分熟してしまったり、先が柔らかくなってしまったり、逆に早くなると硬くなるし。
研修で行ったところのように、冷蔵庫があれば、2月3月でもころ柿が作れるんで、そこが今後の課題。
この地域の特徴として、風が強いから柿が乾く。大江山からの吹き下ろしで。太陽より風。

ー改めて、ころ柿について

与謝のころ柿は品質のいいものを作れば、どこでも売れる自信はある。昔から、爺さん婆さんに習った技術をやってるので絶対失敗はない。あとは大量に作れるかどうかで、どこでも売れると思います。
今まで個人で作ってたやつを、確立したものにするのが最初の話かなと思ってます。
研修に行った石川県のような技術を早く取り入れて試行錯誤して、ある程度きちっとした確立ができるようにすることが大切と思う。

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