那智勝浦町昔懐かし話 第8話

  第8話 『タケちゃん頑張る(見下す奴は許さへんねで~)1』
 
今回は番外編という形で自分にあったことを書きます。少し自慢話になるけどご勘弁を。これも小学生の時の話です。
 
僕は、昔から自分が正しいと思えば年上だろうが目上だろうが相手がどんな立場の人であれ自分の意見を貫き通す性格だった。もちろん論破される時もある。そんな時は素直に謝るが、相手が確実に間違っているのに初めから相手に合わせるとかしなかった。しなかったというか今もそうなので、職場でもよく上司とやりあう。生意気な奴だったと思う。でも社会では、自分の意見を貫き通すばかりでは、生きていけない。難しい世の中だ。また、弱い者いじめも許せない性格だった。決して僕はケンカが強かった訳でもないし頭が良かったわけでもないが、人を格好や癖とかで見下す(いじめたり、からかったり)する奴は許せなかった。だからクラスに何をしても、どんぐさい奴っているじゃないですか。1人くらいは。僕の小学校の時もいた。そいつは親父が出稼ぎで家が貧乏で少しきたない服を着ていて勉強もできず運動音痴。ましてケンカも弱かった。だから何人かから、いじめられていた。そいつと僕は特に友達とかではなかったがたまに話をしていた。ある日そいつ(S君)がどう考えても悪くないのに悪いように何人かにいじめられていた。僕はそういうのが許せない。いじめてる奴らに「やめたれよ。こいつ悪ないやん。」と僕はS君の前に立った「なんや、おまえこいつの友達か。」「友達ちゃうけど、こいつ悪ないやん。なんでそんなに馬鹿にするんな。あかんと思わんのか。やめたれや」といじめっ子の一人の腕を取った。
いじめっ子は僕が大声で言ったのでいじめるのをやめた。「おぼえとけよ」と教室の外へ出て行った。それからは、いじめの標的が僕に移った。僕はいじめられてる意識はなかった。タコちゃんとかナカシャとか何人かの友達と普通に遊んでいたがときどきそのいじめっ子らに嫌がらせを言われたりした。僕は相手にしなかったが、ある時あんまりしつこいんでケンカになった。そいつらはいじめっ子の友達とも一緒に来てて相手は約20人。こっちは僕一人。初め僕は誰かがなぐりかかってくるまでじっと立っていた。それまではかっこ良かった。でも映画や無いやから勝つわけ無いやん。僕は家まで走って逃げた。けど一発も殴られなかった。走るのはものすごく早かった。いじめっ子は後を追っかけてきて僕のうちの玄関のドアに小石を投げて逃げてった。僕はお父ちゃんと、おじいちゃんに20対1でケンカしたことを言った。明治生まれの頑固なおじいちゃんと空手をやっていたお父ちゃんに「それでこそ男や、ようやった」とほめられると思った。2人のお言葉「20対1やって。アホかおまえ。」
                             第8話おわり
 
 
 

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