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Wien → Graz 電車移動顛末記

フランス滞在記 Ver.2 仕事編

現在、仕事の関係でフランスのパリ近郊に住んでいるボクだが、今回 Austria(オーストリア)の Graz(グラーツ)と言う都市に出張する機会があり、以下はその時のお話。
特に Wien(ウィーン)から Graz(グラーツ)までの電車移動の顛末記である。

今回の出張は Paris シャルルドゴール空港から Wien(ウィーン)まで飛行機で飛び、そのあと電車で Graz まで移動して来た。

Antwerp から Paris までの電車移動もそうだったけれど、欧州では電車の切符の購入はおおよそすべてネット上で行うようで、今回も四苦八苦しながら切符購入することとなった。しかも、切符の種類も日本のそれとは若干違いがあり、外国での長距離電車移動はいつもドキドキである。

前述のように 今回は飛行機の移動の後の電車での移動。
当然だが、飛行機会社と電車の運営会社は違うので、飛行機が遅れたからと言って電車は待っていてくれない。 いつぞやの Frankfurt での乗り継ぎ失敗の経験があるので今回は 電車の予約はせずに Wien に着いてから現地で購入しようと考えていた。 だって、飛行機が遅れて予約してあった電車に乗れなかったらそれはそれで大変だからである。
で、移動当日の朝に念のため電車の WEB Site(ÖBB と言うサイト、ÖBB が何の略なのかは知らない)で電車の予約状況を確認したら、ボクが乗ろうと思っている電車は混雑が予想され座席指定をしておかないと座席を確保できるかどうかは保証できない旨の表示が出ていた。
Wien の空港から目的地の Graz までは約3時間の移動。
その間、ずっと立ちっぱなしと言うの勘弁してほしいので、やむなく相当な時間の余裕を見て、飛行機到着後ずいぶんと後の電車を予約することにした。

WEB Site で Starndard Tichet と 1st Class の追加を選択してクレジットカードの番号を登録すれば購入は思いのほか簡単にできた。 ただ、後にわかることなのだが、1st Class の追加料金を払ったとしても座席が確保されるわけではなく、座席を確保するためにさらに追加の料金を支払う必要があるらしいのである(この段階ではそんなことを知る由もなく、1st Class なんだから座席は指定されているに決まっていると思い込んでいた。ただ、その割に、送られてきた切符に座席の指定がなかったのを不思議には思っていたが・・・)。

幸い飛行機は on-time で現地に到着。
荷物もすんなり出てきたので、そのまま駅に向かったところ、予約した電車よりも先に出発する Graz 行の電車の出発5分前。
駅員さんに「ボクのこの切符で次の電車にのっても大丈夫なの?」と尋ねたところ「お前の切符は 1st Class の Open Ticket なのでどの電車に乗ってもOKだよ」とのこと。
「Open Tichet って何?」とは思ったけれど時間がなかったので 「Graz 行」と書かれた電車の 1st Class の車両に飛び乗った。

乗車後ほどなくして電車は出発。
さて、どの席に座ったものかと周りの様子をうかがっていると、どうも皆さん、座席番号を確認せずに好き勝手な場所に座っている様子。 その段階でさっきの駅員さんの「お前の切符は Open...」と言うことを思い出し、なるほど、「Open = 座席指定なし」と言うことにこの段階で初めて気が付いた。 なんとも情けない話である。

ただ、そういうことであれば大手を振って座ってられると思い、ある座席に陣取りパソコンを広げようとしたら、一人のマダムがやってきて・・・
「その席、私が予約してある席なんだけど・・・」
とのこと。 確かに彼女の切符には座席の番号が記載されてある。
幸いこのマダムは英語を話してくれたので、席を彼女に明け渡しながら聞いてみた。
「ここがあなたの座席であることはわかりました。申し訳ありませんでした。 どうぞお座りください。 でも、私の切符は『Open』なんですけど、どこに座れば良いか教えて頂けませんか?」
「ごめんね、私もこの電車に乗るの始めてなのよ。 空いてる席に適当に座ればいいんじゃない・・・」
とのこと。

なるほど、そういうものなのね・・・と思い、彼女の言う通り空いている席に再度座っていたら、ほどなく検察の駅員さんがやってきた。
「そこはお前の席じゃないよ!」と言われるのではないかと思いドキドキしながら、スマホに送られてきた電車の切符代わりの「QR コード」を見せたところ問題なく検察をクリアできた。
この段階でも、なるほどそういうものなのね・・・と思いながらも、空いている席に座って、そこの席を予約している乗客が現れたら席を移る なんてことを繰り返していたらなんとも効率の悪い話だなぁとも感じていた。
とは言うものの、その段階ではどうすることもできないので席に座って PC を広げメールの処理を始めていた。

電車が途中駅に停車し、何人かの乗客が降車し何人かの乗客が乗車してきたときに、またしても一人のマダムがボクの所にやって来て
「※□?×△●≦÷・・・・」 
とドイツ語で何か話かけて来た。 何となくその雰囲気から
「そこは私の席なのよ・・・」
と言っているようだったので、心のなかでは「またか・・・」と思いながらそのマダムに席を譲り違う席に座ろうとしていたたら、そのマダムが座席上・荷物棚下の表示を指さしながら・・・・
「◆!%#&◆△@*>∈・・・・」
と何やら言った後に、他の座席の同じ場所を指さしながら
「⊂#×~¥◎▼∧&・・・・」
と何やら言っている。 ドイツ語なので無論何を言っているのか全く分からないが、彼女が指さした彼女の指定席の座席上・荷物棚下の液晶画面に「とある駅の区間」らしきものが表示されているのに対して、彼女が後から指さした他の座席の液晶画面には何の表示もない。
そのことから察するに、彼女は・・・・
「ここに乗車区間が表示されている座席は指定されている席なのよ、だから あんたは 乗車区間が表示されていないあっちの席に座らなきゃいけないのよ・・・」
言っているらしかった。
確かに、最初にボクに英語で話かけて来たマダムの座席の同じ場所を見てみると、なにがしかの駅名が表示されているのに対して、他の座席には表示されていない座席もある。

なるほどそういうことなのね・・・とこの段階でようやく仕組みを理解し、乗車区間の表示のない席に陣取り、そのあとの2時間半は快適な電車の旅を送ることができたのである。

Graz のホテルに入り、先ほどの ÖBB の WEB Page を確認したところ、以下のような料金設定であった。

Wien 空港から Graz までの乗車券:約46.5euro
1st Class の追加料金:約34.9euro
座席指定料金:3euro

つまり、1st Class の乗車券と言えど、+3euro の座席指定料金を支払っておかないと座席は確保されないということらしい。
ただ、上記の値段設定を見て思ったのだが、34.9euro の追加料金を払ったところで、3euro の座席指定をしなければ最悪座席がないことがあると言うことなのか? それもと座席数的には確保されているが、ほぼ満席の場合、空いている席を探すのに難儀しなければいけないということなのか?・・・などと色々と考えてしまったけれど、結局真相はわからないままである。
今度何かの機会に Austria 在住のスタッフに真相を確認してみようとは思っている。

ちなみに帰りの電車の予約は迷うことなく3euro の座席指定をしたのは言うまでもないことである。

それにしても、Wien 空港の駅員さん、電車の中の2人のマダムとも非常に温和で親切だったのが印象的で、Austria のことがいっぺんに好きになってしまった。

自分に置き換えて考えれば、こちらの現地人の方と接するときには、自分も日本人の印象を悪くするようなことをしちゃぁいけないなぁと思いなおす今日この頃なのです。

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