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【休職】過労死白書からのデータを見てみたので

会社を休職中につき、休みの過ごし方や、気付いたことなどを日々カロっと発信しています。

タイトルでは「過労死白書」と省略していますが、正式名称は「過労死等防止対策白書」となっています。

厚生労働省が公開しているデータで、最新は令和5年版です。

◆令和5年版過労死等防止対策白書(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/karoushi/23/index.html

名称の通り、過労死を防止する対策のため、実情を調査している資料で、過去30年くらいの定点観測データが掲載されています。

日本の勤労者の労働時間とか、有休取得率、メンタルヘルス、自殺、労災などの、なかなかエグいデータです。

今回の記事では、第1章の3項、自殺の状況についてピックしました。

自殺者の推移

平成10年(1998年)以降、平成23年(2011年)まで、14年間連続して3万人を超えていました。
しかし、それ以降は減少傾向となり、平成29年(2017年)くらいからは2万人を少し超える程度になっています。

令和5年版過労死等防止対策白書(厚生労働省)より

※折れ線グラフの令和4年が以上に増えていて、線が接続されていないのは、令和4年から統計方法が変更されたからです。前年との単純比較はできません。

ちなみに、2012年頃から3万人台だった自殺者数が減少している原因は何でしょうか?

複合的な要素が関係しており、はっきりとした原因が分かっているわけではないそうですが、1つの仮説としては、メンタルクリニックへの受診が増えたことが挙げられています。

原因・動機別の自殺者数

令和4年の原因・動機別の自殺者数及び自殺者総数に対する割合は、以下の通りです。
1.健康問題:12,774 人(58.4%)
2.家庭問題:4,775 人(21.8%)
3.経済・生活問題:4,697人(21.5%)
4.勤務問題:2,968人(13.6%)

なお、下記のグラフでは、令和4年は前年から大幅に増加しているように見えますが、統計の方法を変更したためであり、前年までと単純比較はできません。(赤い点線の区切りはそのためです)
前年の21,007人から874人の増加で、21,881人となっており、約4%の増加に過ぎません。

令和5年版過労死等防止対策白書(厚生労働省)より

自殺者の中で、無職者が半数以上、「有職者」(働いている人)の比率は約4割程度です。

令和5年版過労死等防止対策白書(厚生労働省)より

勤務問題を原因・動機とする自殺原因の詳細別

下記のグラフでは、令和4年は前年から大幅に増加しているように見えますが、統計の方法を変更したためであり、前年までと単純比較はできません。

原因・動機別の順位は以下のようになっています。
1.職場の人間関係(26.5%)
2.仕事疲れ(24.4%)
3.職場環境の変化(19.8%)
4.仕事の失敗(11.8%)

令和5年版過労死等防止対策白書(厚生労働省)より

2.の「仕事疲れ」というのは、要するに超長時間労働や深夜残業のことと思われます。

勤務問題を原因・動機とする自殺者数の年齢層別

同じく、令和4年から統計方法を変更しているので、単純比較はできません。
年齢層別に見ると、以下のような順位になっています。
働き盛りで、ベテランとも言える40代、50代が多いですね。
1.40~49 歳(27.5%)
2.50~59 歳(25.1%)
3.30~39 歳(18.2%)
4.20~29 歳(17.4%)

令和5年版過労死等防止対策白書(厚生労働省)より

死なないようにしましょう

自分は自殺願望はないつもりですが、心療内科に通うようになり、メンタルが原因で休職している身なので、それほど遠くの世界ではない、という意識になっています。

会社から距離を置いて実感したのですが、「たかが仕事」なんですよね。
お金も仕事も、生きるための1つの手段に過ぎません。

今は働いていなくても、社会の役にも立っていなくても(ような気がしている)、楽しく生きる権利はあるのです。死んだら終了。

そういうわけで、今日もおいしいものを食べて、本でも読むとしましょう。

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