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本当の自信は恥をかくことから生まれる~恥は自分を変える原動力~

ところで、お子さんや部下は恥ずかしい思いをした経験はあるでしょうか。
恥というと「恥の文化」の日本人にとって一番嫌いな言葉の一つかもしれません。
 
日本の美学の一つで、素晴らしい文化だと私も思っています。
しかし、今回はあえて恥をかくことで、お子さんや部下が自信をつけていくことをお伝えします。
 

|恥ずかしいと思えることは成長の第一歩


 この連載でお伝えしている自信の考え方は、「自分を認められること。自分を好きになれること」です。例えば、赤ちゃんのままの自分を好きになれるでしょうか。

人は大人になるにつて、新しい自分や成長した自分を好きになりたいものです。
 
新しい自分や成長した自分になるためには、何が必要でしょうか。
 
それは恥なんです。
 
今までの自分では恥ずかしいと思えることが成長のはじまりです。
恥ずかしいと感じることで新しい自分や成長した自分になろうとします。
 
一方、親や上司は学校やお客様のところで恥をかかせたくないと、宿題を手伝ってあげたり、塾に通わせてあげたり、上司であれば、あれこれ手回しをしてすべて段取りしてあげたりします
どうしても、恥をかかせなくない気持ちが強くなってしまいます。
 

でも、先回りしてなんでもやってあげてしまうと、他人の力を借りて自分ができていることを忘れてしまいます。
 
そうなると、自分はできるんだと錯覚して傲慢になったり、他人の気持ちの分からない人になったりしてしまいます。
 
酷い場合は、挨拶もできない人になってしまうこともあります。
さらには、思い通りにならないと悪びれてしまうこともあります。

最近問題になっている直ぐにキレる子が増えている原因かもしれません。
さらに進むと非行に走ってしまう可能性もあります。
 

|親の恥をかきたくないという心理が子供の成長を妨げている


子供や部下にとってその大切な恥を奪ってしまっている人がいます。それは誰でしょうか。
 
それは、私たち親や上司です。
 
えっと思われたかたも多いかもしれません。
実は、恥をかきたくないと思っているのは親なんです。
宿題を忘れる子供の親、こんな簡単こともできない子供を持ってる親だと思われたくないのです。
 
でも、よく考えてみてください。
親が恥をかきたくないばっかりに、子供が恥をかくことで今のままでの自分ではいけないんだと気づく機会を奪っていませんか。
 
恥をかくことで、悲しい思いをして、はじめて弱い立場の人の気持ちがわかるようになります。
恥をかくことで、自分一人では何もできないと気づくことができます。
 
その至らなかった自分に気づける大切な機会(恥)を子供や部下から私たち親や上司が奪ってしまっています。
 

|恥は悲しさや寂しさに向き合う訓練

 

一番恐ろしいことは、失敗して恥をかくことではなく、恥に向き合えないことです。
恥に向き合えないことで、自分の傲慢、傲りやエゴなどが生まれていることに気づけなくなってしまいます。

 
他人の気持ちを無視し、自分だけで世界は成り立っている世間知らずな人になってしまうことが一番恐ろしいことなのです。
 
恥は、悲しさや寂しさに向き合う訓練だと私は考えます。
 
幼い頃は、恥をかいても言葉を知らないので表現することはできないでしょう。
ただ泣いてばかりかもしれません。
そんなとき「悲しいねー。寂しいねー」と感情を表現してあげて、感情を味合わせてあげましょう。
 
大人になるにつれ、言葉を覚えて、悲しみや寂しさの感情が分かってくれば、今度は悔しさや残念さに向き合うことになるでしょう。
 
そのときも感情に寄り添い「悔しいな!残念だな!」と共感してあげれば、再起する勇気が湧いてきます。

小さい恥をかいて、そのときの悲しみや寂しさに向き合っていけば、それはもう恥ではなく自分が成長する自信に変わっていきます。
 
小さい頃から小さな恥をかいて、そこから立ち直る力を育てることが重要です。
立ち直る力をつければ、自分を必ず好きになることができます。
 
自信がついていく瞬間です。大切なことは、本人の成長、将来の自信につながる恥は奪わないようにするという視点を忘れないことです。
 
最後に、自分も含めて恥をかくことがなくなってしまったら成長が止まっていることではなかいかと考えます。
 
お子さんや部下も成長する恥ならどんどんかいていきましょう。
やがては、揺るぎない自信が生まれていきます。


|今回の質問


『部下やお子さんにどんな恥をかかせていますか?』

 
次回に続けます!
お楽しみ^^
 
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