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吉穂堂で会いましょう #3

 3月某日。
 吉穂堂でひとつの会合が執り行われました。もちろん自治会の集会でもPTA集会でもありません。

 「文学フリマ東京38」の打ち合わせ――。 

 このたび、なんと海人さんが吉穂みらいの「吉穂堂別館」ブースのお手伝いに来てくださることになりました。
 いやちょっと聞いてくださいよ!
 あの海人さんですよ(興奮状態)!!!

 最初に「お手伝いに行ってもいいですよ」というコメントをいただいたときは興奮のあまり鼻血が出るかと思いました(よく鼻血表現使いますが、実は人生であんまり出したことがないです。むしろ気絶の方が・・・いえ、気絶したこともないです。すみません。笑)。

 いったいいつ、あれだけの本を読んでいらっしゃるのか・・・とにかく膨大な量の本をサクサクと読み進め、深く鋭い考察を記事にされている海人さん。近代文学の文豪や巨匠たちの思いもかけない掌編や、知らなかった短編などを、記事の中でいくつ教えていただいたか数え切れません。村上春樹さんの記事も秀逸で、とにかくどの記事を読んでも「うわぁ、得したなあ」と思うこと請け合いです。小説はあまりnoteにはお出しになっていませんが、私は海人さんの作品は硬派で社会派だと感じています。近代文学の流れの「核」をしっかり汲んでいて、読み応えがあります。

 私が海人さんのことを知ったのは、2022年の読書感想文の時。
「note賞」の受賞をご一緒したことで、海人さんの森鴎外の記事を読んだのが最初です。

 それから、折に触れコメントでやり取りしたりしていたのですが、何といっても大恩を感じているのが、PASSAGEのことを教えてくださったこと。海人さんは常に情報に敏感なうえ、その情報をどこに発信すればいいかと言うのを瞬時に判断できる方。本当に尊敬しております。

 その海人さんと、海人さんが教えてくださったPASSAGEで会い、お話する日が来るなんて。

 感激し、かつ緊張しながら、その日を迎えました。

 時間通りにいらしてくださった海人さん。すぐに分かって、ホッとしました。
 noteってすごい、と思うのは、会った瞬間、もうずっと前から知っていたかたのように思えることです。これは、お互いに。これまでも何人かの方が吉穂堂に訪れてくださいましたが、皆さん、お会いした瞬間から「既知」の感覚があり、あれは不思議なものだと思います。

 XやインスタなどでのSNSのおつきあいは、そこまで「知っている」感じがしないですし、会うことには躊躇が生まれるものですが、文章をたくさん読みあっていると、不思議と、昔からの知り合いのような気がしてくるのが不思議です。大昔は「文通」というものがあり、「ペンパル(※もはや死語でしょうか。ペンフレンド、文通相手という意味です)」という存在がいたりしましたが、何かそんな感覚に近いのかなと思ったりします。

 もちろん、初対面には違いなく、最初はぎこちなさもあるのですが、クリエーターさん達や、本の話などをしているうちに、あっという間に話に夢中になっていました。

 肝心の文学フリマについても詳しいお話をすることができて、相談にも乗っていただけました。だんだん「ひとり出店」が心細くなってきていたので、本当に助かりました。

 実は最近、知っている方のブースの隣を申請できると知り、ウミネコ文庫さんのブースの隣に無理やりねじ込んだという経緯がありました。笑
 ウミネコさんを挟んで反対側のお隣が、さわきゆりさんです。
 ぼんらじさん、さわきさん、どうぞよろしくお願いします!

 しかも私ときたら、いつもそういうところが無謀なんですが、これまで文学フリマに行ったこともないくせに「そうだ、出店しよう」などと決めたものですから、不案内もいいところ。右も左もわかりません。

 当初、みらっちのエッセイなどに良く出てくる、金森ナゴミさんがお手伝いを申し出てくださっていたのですが、体調を崩されてしまい、どうしようと思っていたところに、たまたまちょうど、海人さんが申し出てくださいました。
 金森さんと相談しながらしばらく様子を見ていたのですが、3人体制ならどうだろうと、海人さんにお声をかけさせていただいた直後、金森さんから、やはり無理そう、とお返事がありました。
 そのタイミングがまさに絶妙で。

 海人さんはいつも、私の救世主なのです。

 今回お話する中で、文学フリマの先の夢もできました。
 沢山の方とお会いするたびに、いろんな夢が広がっていき、今私は、本や文章を通じて「人と出会い、繋がる」という、何にも代えがたい大きな体験をしていると感じています。

 noteを始めなかったら、これほどたくさんのクリエーターさんと知り合うことはなかったと思います。その前にそもそも、本を書こうとは思わなかったと思います。
 そして本を書いていなかったら、海人さんは私に「PASSAGE」の提案をしなかったはずです(と、ご本人もおっしゃっていました。自分で本を出版したり自作本を作っている人には共同書店は最適解と思い、PASSAGEのことを知り真っ先に私のことを思い出してくださったそうです)。
 海人さんが私に「PASSAGE」のことを教えてくださらなかったら、「吉穂堂」はありませんでした。
「吉穂堂」がなかったら、多くのクリエーターさんやPASSAGEの棚主さんやスタッフさんたちと会うこともなかったはず――

 まるで数珠つなぎのようになった中に、海人さんの存在が燦然と輝いています。
 人の縁というものは、本当に摩訶不思議。
 そして素晴らしいものですね。

 というわけで、5月19日(日)の「文学フリマ東京38」には、海人さんと二人体制で出店いたします!
 お近くの皆様、ご都合のつく方はぜひ、いらしてくださいね。
 「吉穂堂別館」でお待ちしています!










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