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バイリンガル子育て:文化の隠れた力


アメリカで子育てをしていて、子供をバイリンガルに育てるというのは、
挑戦だなと思って過ごしております。


将来の選択肢を広げてあげたいし、家族との絆を深めるために大切なことだと思う反面、勉強になってしまっては嫌がられてしまう。。
難しいところです。


言葉を習得する上で、文法や単語の学習は欠くことはできないけれど、
その言語が使われている国の文化も理解することはとっても重要なことだと思います。


英語と言っても、イギリス、アメリカ、オーストラリアetc それぞれ訛りもありますし、同じことを説明するにも違う単語を使ったりしますね。


そして日本語の言葉や表現には特有のニュアンスがありますね。そのため、単純に直訳するだけでは、本来の意味が伝わらないこともあります。


例えば、この言葉みなさんご存知ですよね?

”指きりげんまん嘘ついたら針千本のーます!指切った!”

子供の頃、お友達とよく言いませんでしたか?
今の子供は言わないのでしょうか?(その辺は疑問ですが^^;)
そのまま英語に訳して現地の方に説明すると大変なことになります!!

これを英語で表したいとするなら、Pinky swearとかPinky promiseといったところが一番適当かなと思いますが、あまりPromiseを日常では聞かない
印象です。

日本人の感覚での約束は、アメリカでは簡単に変更もしくはキャンセルになりますからね。それも気分次第で^^(アメリカあるあるです)

子供が小さい頃は、日本語の本を読んだり、歌を歌ったり、日本語学校に通ったりと、様々な方法で日本語を学ばせたいと頑張ってきました。
しかし、現地で学校に通うようになると、自然と英語の使用頻度が増えて、会話が徐々に英語のみの状態になりました。


そんな中、日本語でのコミュニケーションを継続するようにして、親子で
楽しめるアクティビティを模索していました。そんな時に出会ったのが、
ワンピース。そう!あの有名な日本を誇るアニメです。


今では家族でワンピースをNetflixで楽しむことが、日本の文化や言語に触れる良い機会になっています。今更ですがワンピース素晴らしいですね!!!


息子の日本語が上達しているので、楽しみながら学ぶことで、言語習得がより効果的になっていると感じています。


言語習得をするとプラスになる変化が脳内に起こるようです。


”言語の力”という本を書かれた心理言語学者のビオリカ・マリアン先生がおっしゃっていました。


母国語以外の言語を学ぶと、異なる思考回路ができて、新しいアイディアが浮かんだり、それまで気づかなかった視点に気づくようになる。


最近彼女の対談を拝見しましたが、言語と文化はとても密接なつながりがあり、きっては切れない関係であると。


意思決定をするときも、言語によって考え方が変わる、とのこと。


これを聞いて、私の息子がとっても興味深いことを
最近話してきたのを思い出しました。


就寝前には毎日さまざまな事を話します。


そんな時、”ママ、日本語でお話しして”と言ってきました。

その理由を聞くと、”英語より日本語の方が優しいから”と言ってきました。


複雑な胸中ではありますが、発音の問題でもあるというのと、主に日本語は表現が優しい、英語はとっても直球、それが一番の理由かなと思いました。英語の文化は、はっきり言わないと伝わらない文化。

マリアン先生によると、文化や言語の影響で考え方が変わる、その結果何かを決める時の基準が変わってくるというのです。母国語を使うときは、道徳、感情に基づいたもので、第二ヶ国語になると、論理的な考えになるということ。

この部分はすごく納得した部分でもありました。日本語だと、すごく自分の感情に訴えられることも、同じことを英語で聞いても感情は動かない、むしろ頭でプロセスするようなイメージ。

そのいい例が、ワンピースを見ていても英語で見るのと、日本語で見るのとは全く別のものを見ている感覚です。

今はAIが発達して、英語を話せなくてもなんとかなる世界になったようですが、新しい自分に出会うためには英語習得をするのも、興味深い結果が得られるかもしれないですね。

頑張ってください♪
応援しています!