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世界は「信用第一」から、「信頼第一」に傾きつつある

暫くnoteはお披露目の場というより、思ったことを書き留める場所として利用しようかと思う。これから綴る内容もその備忘録。


信用・・・行為や業績、すなわち実績や成果に対する評価から生まれるもの
信頼・・・その人を評価するにあたり、その人自身の人柄や考え方、立ち振る舞いなどに重きを置いた評価


「マウンティングなんかした瞬間、終わりですからね。」

藤岡和也さんという、最近注目している19歳の起業家がいる。これは彼が言っていた言葉だ。

18歳で起業→19歳で不動産投資。現在の総資産1000万円、最高月収150万円。という、そこら辺にはいないタイプのU20だ。この年で最高月収がここまできていると、30歳の時には脱税容疑で捕まってしまうリスクがあるほど、起業家としては大きな可能性を秘めている人じゃないかとも思う。

SNSマーケティングの観点からも、3年くらい前までは、「ブランド人になれ」という本が発売され、炎上してもフォロワーが増えれば勝ち。というような風潮があった気がする。1年くらい前も、Twitterから、まだ通常の「いわゆる大人」たちの認識も自分自身を表現するポイントは、本質論よりもポジショニングトークが優勢だった感覚がある。

ただ、今振り返ると、そういう人たちは、本質論を蔑ろにして、ポジショニング・マウンティング・自己PRし続け、「私は「信用」できる人間です!」と謳った結果、例の本の著者しかり世の中の「信頼」を失ってしまっているのではないかなと、最近よく感じている。

「私が知っていることを知らなくても、私が知らないことを知っている人ももちろんいらっしゃいますよね。私はアニメ詳しくないですけど、アニメ詳しい人が何かサービスやったらうまくいく訳で。そして、そこから私も学ぶことがあるので。」

彼は続け様にそう話していた。その通りである。

その考えをねじ伏せて(いるのか、謙虚に学ぶ姿勢がないのか)、他者より自分が優れている存在であるということをアピールすることは、利己的な思考と自信のなさ、そして高慢さの現れという、この三つ副産物の賜物なのだろうか。

「とりあえず、この場は雰囲気で優位性を保ち論理的な議論や勝っておく(正解かどうかは置いといて)」

そんな姿勢が透けて見えてしまう。
Z世代からしたら「痛いヤツ」に見えても仕方がない。

ある意味、彼の言う「終わってる人」は、そんな感じなのかもしれない。

例えば、それが時代の一つの転換ポイントだとして、他のインフルエンサーやSNSのトレンドは「信用」から「信頼」へ、どう変化しているだろうか?
そう考えを巡らせてみると、ここ一年で大きな変化を感じていることが何個かある。

まず、インフルエンサー周りに目を向けると、「○○ノリ」や「属人性」が高まっているということ。どういうことかというと、1年前に24万人フォロワーを抱えたYoutuberだったコムドットは、その一年後には240万人のフォロワーを獲得している。そして、年内300万人の登録者数を目指し、若者が選ぶYoutuberの第一位にもなり、それが本当に実現しそうな勢いがある。
分析や毎日投稿の成果でもあるけれど、他を凌駕する彼らのウリは「地元ノリ」にある。

別に、「〇〇を知っている」だとか「〇〇が特別できる能力がある」という社会的な「信用」ではなく、仲間との「信頼」がある。
デイリーでYoutubeから届けられるその様子が、オーディエンスの心を掴んでいる節がある。

これは、コムドットに限った話ではない。ヒカルのネクステにラファエルが加入したり、1人で活動していたYoutuberがグループ化する「グループノリ」の動きも、ここ最近になって起きている。もちろん、以前から、海外から先行してトレンドになっている「家族ノリ」は触れるまでもない。
これは、tiktokという縦型動画プラットフォーム兼ライブ配信アプリの出現により、見た目の美しさだけではない、「人から好かれるキャラクターのその人」という、属人性が高い対象が伸びている傾向があるところに起因している気がしている。

「Youtuber」という職業自体も、ここ数年で「どうやら芸能人より稼げるらしい」とマスが認識し始めた部分もある。Youtuberは、個人事業主にあたる。ちなみに最も稼ぐYoutuberは、広告収入、企業案件ではなく、自分のブランドをP2Cで売りにいってマーケットを作っている。
世界的な規模で話すと、テレビのリアリティショーで注目を集め、インスタグラムでインフルエンサーとなり、現在2億人フォロワーくらいいるカイリー・ジェナーというカーダシアン姉妹の1人もそれで大成功を納めている。
ザッカー・バーグの最年少ビリオネアの記録をぶち抜いて、今彼女は世界の中でその記録のトップにいるというと、分かりやすいだろうか。

つまり、世界的な起業トレンドの一つは、SNSインフルエンサーからのP2Cである。出資が不要なのはでかい。ただ、これだけ言語化され、巷でも話題になっているシステムなので、オワコンも近いかもしれない。
友人のうちの1人は、3年前からP2Cの導線を独特のマーケティングの勘で掴み、今7ブランドくらい立ち上げP2CのECをしている。ニッチなサービスはさておき、4年前からこの話はディスカッションされているだろうし、そろそろ、ここら辺もレッドオーシャンのはずだ。

ビジネスモデル は置いといて、「信用」と「信頼」の話に戻ると、
①リモートワーク で家庭トラブルが以前より表層化したという社会的な背景
②tiktokの出現
③「○○ノリ」や「属人性」への変化
の順で、コロナ時代の中で社会的な大きな変化があり、たまたまフィットしたプラットフォームが世界ユニコーン企業第1位とかになったりしていたこともあったり、以前よりも「信用第一」から「信頼第一」という文脈でのうねりが起きていることを、ここ最近、なんとなく感じている。

そして、人生の時間は限られているので「マウンティング終わってるよね」というタイプの人たちと、何か共創したい欲求にも駆られている。

あと、マルタ島いかないとな。


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