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マーケティング力が要

流通のビジネスに関わっていて、今までに類を見ない様変わりする時を迎えているとヒシヒシと感じます。
今まで日本が蓄積してきた理論や理屈が通用しない時代です。

モノの需要がどんどん減退していく私達の国日本
循環していた経済成長時代は終演を迎え「モノ不足」の時代から「モノ余り」の時代に移行し、今や加速がついて「モノ離れ」。
現在ある物をリサイクルしたりリユースしたり、身の回りをスッキリコンパクトにする人が増えています。
モノが溢れ、無いものが無いと言う位、様々な商品が色々な所で販売されています。

モノづくりをしている私もその波の中で商品を作り、販売しています。
メーカーが卸売業者に商品を販売し、それを小売業者が消費者に販売するというような、各会社が自分たちの役割を決め、その役割だけ果たし利益を確定して行くような一方通行的な流れの中で商売をする時代はとうの昔に終わっている気がします。
今はマルチ対応できないと厳しく、今まで体験したことのない大きな変革期が到来している感じがしています。

昭和から蓄積された流通理論だけでは到底説明できない段階にきているのは、現場の方々が一番強く感じていると思いますが、もうすでに昔のように「良いものをより安く」というような考え方では太刀打ちできません。
モノづくりの国日本で、商品として販売されている商品は皆、世界に類を見ないくらい平均してクオリティーが高く良いものなのです。
良いものが安価なのです。

100均の商品が安物で量販店や専門店で売っているものが良い物と言う理屈も全く的外れ。LOTの違いで原価が全く違うのです
実際にA社では100円、B社では300円、C社では980円で同じものが売られております。
100均は原価100円以上のものもたくさん100円で販売されていますし
実用消費の生活必需品は、合理性、利便性、安さが徹底して求められるから、このマーケットはなかなか小規模だと手が出せないように思いますが
安いからと言ってA社が一番売れるわけでもないのです。
そこがなかなか難しいのです。

いつの時代もマーケティングは重要ですが、今の時代はもうマスマーケティングは終わり、もっと細かいライフスタイルの提案と連動したマーケティングが必要になりました。ライフスタイルの提案という言葉を聞くようになってからもずいぶん時間が立ちましたが。
常にトレンドを把握することは重要です。

先日若い消費者は、日々どのように過ごしどんな消費をするのか?
という記事が新聞にでておりました。
自分の身の丈にあったプチゴージャスの消費
ライフシーンを自分なりの理想に近づけたい
身近に喜びと満足を見出す傾向が強い
といった内容が書いてありました。

そうなると、モノづくりをする人たちはターゲートとする年代の人たちのライフスタイルをストーリー別、シーン別、生活習慣別にマーケティングをする必要があります。

1つの商品が3年売れないと言われる時代になった今ですが
ダイレクト販売(TVショッピング、インターネット販売、アウトレット、カタログ販売)で消費者に直接流通を起こすことが可能となり、またBtoBで直接小売店に卸販売することもできる。
最近独自性の高い流通を持つメーカーがグッと増えました。

今は企業が柔軟に時代に対応する力が求められています。
新しい仕組みを活用することは特に大切だし、学ぶ時間を作り、
理解し力をつけていかなければなりません。
きっとそこが要になる気がします。
モノづくりができても企画力や流通に活用できる仕組みを理解していなければ活用ができないから、結果何も変わらないという状況になります。
理解して取り入れないのと理解してないのとでは雲嶺の差です。

ターゲットゾーンのマーケティングができたら、
その人達が買いたくなるような商品、
今これが必要だと思えるような商品を開発する。
コンセプトが要になるしブランディングも重要です。
商品自体にエンタティメント性が必要になっています。

商品企画は面白い仕事です。
少なくとも飽きっぽい好奇心旺盛な私には合っています。
あと何年現役でいられるかわかりませんが(笑)

どんな良い企画でもどんなに便利で良い商品でも
ここにこんな企画や商品がありますよって
伝えることが何より重要だから、モノづくりしている方たちは
この素晴らしいインターネット環境を大いに活用して
素敵なコンテンツや商品をドンドン送り出して欲しいと願っています。

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