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半径5メートルの小宇宙~ムラサキカタバミ~


昔から野のモノを見てはニヤニヤする性分である。
若いときはスキューバダイビングするために沖縄に行って魚を見たり、富士山麓で野鳥観察したりしてニヤニヤしていたが、金と時間がかかるため、だんだんと身近な自然観察でニヤニヤすることに移行してきた。

10年くらい前に所謂「田舎」に移住した。何がすごいって、ウッドデッキでビール呑みながら自然観察できるのだ。(今もビール呑みながら書いてる)
別に広い庭でもないけど、周りが自然いっぱいなので、たくさんの生き物が集まってくる。
今も目の前にアマガエルがぬめっとした視線でこちらを見ている。ぬめぬめしてるのにかわいい。上空にはヒヨドリ。電線にはツバメ。庭の隅にカナヘビ。さっきまで庭の草刈りしてたので青い香りが鼻腔をくすぐる。そして酔っぱらい。(←ワタシ)
幸せ。

20年くらい前に、熊谷守一の記念館を訪れたことがある。そこで紹介されていた逸話を読んで激しく憧れた。内容としては、晩年20年はほとんど外に出ず、自宅に籠って自分の庭で自然観察をして過ごした、という話。この話を知って、僕の頭には「小宇宙」という言葉が浮かんだ。小さな庭に、様々な全ての事象が詰まっている様子。そこで自由に自分を遊ばせることでなんでも観察することができる。
たぶんこのときの憧れが僕の中に残っていて、無意識のうちにだんだん自分の生き方につながり、こういう方向になって、結果ウッドデッキでビールを飲む今に至るんだと思う。
憧れ、恐るべし。

さて、今回は、そんな僕の小宇宙に生息するかわいい植物を載せます。

ムラサキカタバミ。色、形、佇まい、全てが可愛らしい。

まず、早朝の様子。
当たり前だけど、朝夕は萎んでいる。お日様を浴びてだんだん開く。

萎んでます

そして、昼。

開花!

繊細な造形だと思う。赤紫と白のグラデーションが秀逸。こんなステキな花が、植えた覚えがないのに、庭の此処彼処に顔を出す。

場所によっては、カタバミと一緒に仲良く咲いてる。

混ざり具合が芸術的

黄の花ってよく映える。見てると元気になる。そして、上品なムラサキカタバミの赤紫。もう少し濃いとひょっとしたらこんなに繊細な印象は受けないかもしれない。絶妙なバランス。美しい。

春先からいろいろな草花が庭に咲く。パッと見、あまり変化ないようだけど、実は少しずつ変わってる。このコも期間限定。1ヶ月前はなかった。しっかり堪能しよう。

夕方はまた閉じる

夕方になれば早々に閉じてくる花。夜更かししない。
僕も早く寝よう。おやすみなさい。
 


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