「壬生義士伝」 著者:浅田次郎

 浅田次郎さんを知った作品です。
 当時の職場には本を読むことが好きな人たちが多く、貸し借りで読むことも頻繁にあました。この「壬生義士伝」はまわし読みをされ、あの職場では流行っていました。私もお借りして読みました。

 盛岡南部藩と幕末維新に興味を持ちました。
 数年前の冬、盛岡へ観光ではなく家族の仕事に同伴し行く機会がありました。家族が仕事をしているあいだ、私は盛岡駅周辺を見てまわりました。これが一応観光になるかと思います。
 お天気の良い日で山が美しく、ひんやりとした空気に清らかさを覚えました。
 
 吉村貫一郎が生きたころの盛岡南部藩の冬はどんなものだったのでしょうか。作中ではとても厳しい冬という表現をされていたと思います。そして、とても貧しい藩という表現だったように思います。

 家族を養うために生きた貫一郎だけど、そのために誰かの家族の命を奪ってお金をえていたというのは悲劇だなと。そういう時代だったのだから仕方がないのかもしれないけれど、自分の大切な人を守るために誰かの大切な人を殺さなければならないのは悲しいものです。

 この作品の後に「輪違屋糸里」も読みました。
 幕末維新は歴史的にも混乱期であるので興味深い時期ではありますが、多くの悲劇をうんだ時期でもあるのですよね。仕方がないことだけど。

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