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メッセージ

第8回横浜トリエンナーレが横浜美術館で開幕してから、およそ1ヶ月半。少しだけそのあと日本滞在をしようと考えて、横浜から東京、鎌倉、名古屋、福岡などに出かけるのだけど、その時々に地元テレビ局が何を報道しているのかしらなんて覗いてみるのだけど、これが悉く酷いもので、ほとんどの場合は、よくわからないタレントを起用して地元商店街の食べ歩き番組だったり、有名人がよくわからない料理を調理したり、少しだけ国際ニュースなのかなと思ったら野球のニュースだけだったりして、食べ物と野球に支配さている。これではもはや我々は洗脳されていると言っても過言ではない。もはや、ニュースという概念は存在しなくてメッセージだけが存在する、ただ単に日常が「おいしく」過ぎていくのをただただ眺めていくだけのみの白痴状態なのは明確なのであって、これではもはやメディアの役割を果たしてるとは言えないのだけども、これで何らかの抗議活動があるのかと言えば、そうでもなくて調和を大切にする民族だとかプロパガンダに満ちた言説が流布さていて、どうもならない状況らしい。

その裏側では、歴史的な円安が起きているのに、アメリカ政府は日本政府による為替介入に反対していたり、まあかなり問題が続いているようだけど、ニュースでは「ああ、今年のクーラー代は節約しなくちゃ」という謎の論調で語りかけ、われわれ国民はそうだ、何もできない愚民なので、こうやって時代の政府に流されたまま野垂れ死ぬとかないようだ、という言わんばかりなので、そうかこれは資本主義社会における大原則の、資本ないやつは死ぬべきだというメタニュースなのかなと思ったりもする。いや、ニュースこそ「メッセージ」なのだということをもう一度思い出してみたいとも思った。そうこうしているうちに、ニュースはやっぱり「おいしい」どこそこの商店街の新商品を宣伝したりしていて、歴史的な円安とアメリカが反対する為替介入へ踏み切るかが注目されるなか、我々の足元ではこんなニュースばっかりで腹が膨れているうちにこうやって時間が過ぎ去っていくだけなのは悲しいと思った。ばかたれ。


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