スポーツ=良いこと。当たり前とされたその前提が、私をスポーツ嫌いにした。
スポーツ。
私は小学生の頃まで、スポーツが大嫌いだった。
体育の授業がある日はいつも憂鬱。
体育があるから今日は休みたい…
そう思うこともあった。
そんな私の憂鬱な気持ちに反して、周りはみんな楽しそうだった。
まあ、そうだろう。
世の中の大半の人はスポーツ好きなのだから。みんなは楽しいと思っているのだから。
世間の多くの人はスポーツ好きだ。
自己紹介の質問項目に「好きなスポーツは?」という質問もあるくらい。
世の中の多くの人はスポーツ好きなのだ。
そして、"スポーツ=良いこと"だと思い込んでいる。
実際、テレビや本でも"スポーツ=良いこと"と言われているし、小学校でもそう教わる。
「健康のためにスポーツをしましょうね」と。
だからスポーツはしなければならないことなのだ。好きにならなければならない。
そう思っていた。
この"スポーツ=良いこと"という前提が私を苦しめていたのだ。
この前提が正しいとは限らないのに…
スポーツ促進を研究している人達の論文を何個か読んだことがあるが、その人達はスポーツを定義することを避けている。
"スポーツ=良いこと"という前提のもと、自身の意見を述べているものばかり。
「スポーツは健康に良いものじゃないか!」
という意見もあると思うが、科学的には証明されていない。
証明されているのは
「スポーツをしないことで不健康になる」
という理論だけだ。
スポーツしないことで不健康になる=スポーツは健康に良い
では無いのに、多くの人は「スポーツをしないことで不健康になる」という証明を見て、「スポーツは健康に良い」と勘違いをする。
おかしな話だ。
この"スポーツ=良いこと"という謎の前提が私を苦しめる原因となったのだ。
そして、この前提に加え、スポーツ好きが多数を占めるという現実が、マイノリティである私を苦しめた。
スポーツをしなければならない…
スポーツを好きにならなければならない…
この思い込みによって、元々嫌いだったスポーツ嫌いが増したのだ。
そんな小学生時代の私の話。
自由になった今の私はスポーツが好きだ。
別に無理に好きになろうとしなくていい。
"スポーツ=良いこと"では無いのだから。
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