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久々の対話型アート鑑賞レポート:11月26日(土)アンリ・ルソーの絵を見てみましょう。

10か月も休んでいたオンライン”対話によるアート鑑賞”を再開してみました。

過去のイベントサイトを見た人や参加した人のなかから「このイベントでは何も教えてくれないんですか?」「何か教えてほしい」「対話とかわかりづらい」というコメントがが相次いだため狼狽し”解説する”というメニューを差し込んでみたところ知人より「ブレている」とご指摘いただきました。

たしかに、アート作品を「答えのない問い」として対話のテーマにしている哲学カフェだったのに”解説=答え合わせ”をするのはブレてました。

いろいろな対話型アート鑑賞の会があるのでどうしたらいいのか悩んで10か月も休んで小物ぶりを発揮してしまいました(;^ω^)

今日は10か月ぶりにオンラインの鑑賞会を実施し、お二人の方に参加いただき、アンリ・ルソーの作品について話していただきました。

お二人とも、短い時間であったにも関わらず丁寧に作品を見て疑問に思ったことや気づいたこと、感じたことを言葉にしてくださいました。
経験がないので自信がない、と言われていましたがとても絵に近づいておられたと思います。

今日は作品を見ながらこんな言葉が出ていました。

眠るジプシー女 1897年 ニューヨーク近代美術館所蔵

●ライオンと女性の距離がわかりづらい☚現実の出来事ではないような気がする。☚異なる時空や次元にあるライオンと女性が夢の中でであっているのかも。
●ライオンが女性を襲おうとしている怖い場面なのか、ライオンは女性のペットのような近しい存在なのかわからないが、ライオンの表情がやさしいので怖い感じがしない。
●月の光がやさしい。☚地面に反射する光から感じる。
●衣服や髪や下に敷いているマットの境界線が不明瞭。
●見たことのない楽器を持っている。本当にある楽器なのか?☞リュートだと思います。

◆作品の幻想的なイメージをよく読み取られていると思います。

Waterfall 1910 シカゴ美術館所蔵作品

●アフリカの絵?☚人の色が黒い。
●植物がすごくエネルギッシュ。☚しんなりしているものがないように見える。
●色は極彩色ではない。ちょっともやもやして見える。
●遠近感がわかりづらい。☚人より大きい花?前のほうにあるようには見えない。後ろのほうにあるように見える植物も人に比べて大きすぎる。
●岩から出ているのは何?☚水が出ている。人も植物も元気そうに見えるのは水があるのと緑が多いから。水と緑からはエネルギーを感じる。
●滝、というにはなんだか小さいが。

ご参加がお二人だということもあり、リラックスした雰囲気の中でじっくりと見ていただけました。

対話型鑑賞を進行させていくときには「絵にかえる=見ているものに集中させる」というファシリテーターの先生の言葉を思い出し、原点に戻れるような時間でした。

知りたいことは調べられるし、その時に集まった人でできることをしていく時間にすることが大切でした。たしかにブレてました。

哲学カフェとしての対話型鑑賞にご興味のある方はぜひフォローくださいね。

次回は12月初旬に開催予定です。




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