孤独と孤高は同じだろうか
「君は一人じゃないよ?」
…いや、現在進行形で私は一人だが?
そういう綺麗ごとを押し付けるのはもうやめて。
私は、あなたたちの狭い価値観の中で、比較された挙句に一時的な安心感に浸るための欲望の捌け口じゃないし、あなたたちを正当化するために存在しているわけじゃないから。
そんなことにも気づけていないような、気持ちの悪いあなたたちと同じにしないで。
せめてもういい加減、私を放っておいてくれないかな。
───母子家庭で育ち、物心ついた頃にはアパートでいつも一人。
一番近くの公園は私にとって聖域で、中に入ることすらかなわなかった。
学校では、偉そうにマウントをとってくる奴らと、自分が孤立しないためのグループが形成され、お互いの陰口を言う。
くだらなさ過ぎてどちらにも所属しない私を、その両方が苛めてきたよね(苦笑
絵や音楽が好きな私を変人扱いし、物を隠したり捨てたり、ひとり悲しむ私の姿を遠くから見てニヤニヤする、そんな糞野郎たち。
自分のクラスで行われる陰湿な行為を学校や先生たちは見て見ぬふりで、挙句に裏ではイケナイことをしていたね。
自殺した二人の同級生たちも、おおむね私と同じ匂いのする子だった。
牢獄のような学生時代が終わったと思う間もなく、新卒で入った会社ではじめにやったことといえば、社訓の暗記(苦笑
自衛官にでもなったのかと錯覚するほどの規律正しい毎日。
技術者がメンテナンスしてくれる分、ロボットのほうがまだましな待遇だったろうね。
「お前の成長のため」「社会のため」連呼される美辞麗句。
どんなに綺麗ごとを言っても所詮は資本主義にへつらう豚野郎たち。
数百人足らずのグループ会社のくせに、一丁前の社内派閥競争、正直反吐が出た。
親兄弟からすすめられ、お見合い結婚、とうとう断り切れず一つ屋根の下。
親にとって子供は一生子供のまま。
配偶者にとっても似たようなもの。
家族親族、どれだけ数が増えても結局はひとり。
むしろ面倒ごとが増えただけ。
「旦那は嫁はこうあるべき」「子供はこうじゃなきゃ」「将来や老後は」
虚像と虚構の家族ゴッコ。
家族のためと頑張るほどに、体内では癌細胞が増えた。
そして数十年がたち、私は今でも独りぼっち。
でも私という誇りを失ったことは一度もない。
…なあぁ、そうだろう。
今これを読んでいる同胞たちよ。
そうだよな、誰にも拠るところなく、孤高に生きてきたんだよな?
人は一人で生まれ、そして一人で死ぬ。
…ただそれだけ。
それ以上、何を求めればよかったんだろうね。
「笑顔で頑張って」「いいことあるさ」
そんなのは映画の中だけにしてくれ。
最後は孤独に死ぬ、ただそれだけのこと。
いつも本当にありがとう。 これからも書くね。