見出し画像

足るを知る生き方とは

つい先日、総務省より『日本の総人口 前年より60万人近く減少と推計』という発表がありました。

総人口は1億2435万2千人で、前年に比べ59万5千人(-0.48%)の減少となり、13年連続で減少しています。
日本人人口は1億2119万3千人で、前年に比べ83万7千人(-0.69%)の減少となり、12年連続で減少幅が拡大しています。

統計局ホームページ/人口推計

こうした発表を受け、きっと沢山の方が自問・内相の機会を得たと思う。

「どうすれば人口の減少を抑えられるか?」
「少子高齢化について、どうすればいいだろう?」

その議論はわかるし、余地はあるだろう。でも忘れたくない、人の力で何とかしようとする高慢さを。

できることがないと言っているのではなく、そもそも『何か対策を』と行動する時点で、欲によってそれが行われるのであっては本末転倒。

急な人口の減少を問題視するのもよくわかるのですが、その他の問題も踏まえて一つ一つ丁寧に対応していくしかないわけで。

「これまでの人口が多すぎたかも?」
「作りすぎてたかも?」
「貯めすぎてたかも?」
「整備しすぎていたかも?」

人間があらためて身の程をわきまえたうえで、多くを求めすぎず、足るを知らぬ限り本質的な解決の糸口は掴めないのではないだろうか。

繁栄や栄華がいいものだという幻想を手放す時が来たのだということです。

今現在、この世のすべては欲に基づいている。何かをしようとするたびに利権が絡みつく、これではもう何もできません。

結果、若者が何かをしようとも思えなくなる。大人を尊敬できないから学ぼうともしなくなる、当然選挙にもいかない。

すでに裁量権、決定権を持つ私たち大人が心改めない限り、次世代への皺寄せはどんどん深まるばかり。

子供たちが夢を思い描ける社会の実現とは、そんなにも難しいことなのだろうか。

死ななくていいんだよ

私は長年にわたり、配送管理従事者でしたが、当時から物流現場の人手不足は解決しようもないほど悲惨で、おそらく現状はさらに悪化しているだろうということは容易に想像できます。
ハローワークに行くとわかるのですが、建築土木をはじめとする地域インフラの求人倍率が、求職者一人に対して、求人数5-10以上という引く手数多。
この点からも、社会の根幹を担う仕事の人手がまったく足りていないことがわかります。

そしてさらに、少数の若者が高齢者を支える社会構造が、一層の悲壮感を国全体に漂わせる要因となり影を落としています。とはいえ解決の糸口が何かあるのかといわれても、現状画期的な打開案は無いでしょう。

人工知能の完成は程遠く、労働力として期待されるロボットも、現場で実用に耐えうるレベルのものもごく僅か。いよいよテクノロジーの進化を待っていられなくなった昨今。

人口増減は、自然の摂理に委ね、なるようにしかならないの精神で、ひとつひとつの問題に真摯に向き合いつつ、気長に取り組むしかないのでしょう。
急いで解決しようとする際、そこに必ず欲が渦巻き、新たな利権が生まれるからです。

人類社会の目指す先は、太古の昔から変わってないように思う。
互いを尊重しあい、互いが自分らしさを発揮することで、互いが共鳴しあう社会。これって、そんなにむつかしいことなのだろうか?

もうそろそろ、人類はその扉を開けると信じたい。
移民、少子高齢化についての議論。
年間2万人以上が自殺する我が国、女性や若者の自死率の高さ。

根底にあるのものは同じに思えてならない。

この記事が参加している募集

今こんな気分

いつも本当にありがとう。 これからも書くね。