見出し画像

漫画キングダムから学ぶ会社経営 #54:新六大将軍制における組織構造

本記事は、「漫画キングダムから学ぶ会社経営」と題し、毎回、様々な視点から漫画キングダムとビジネス(特に経営)での共通点及びそこから得られる学びについてまとめていきます。今回は54回目の記事になります、過去の投稿はこちらからご覧ください。(各記事は基本的に、キングダム最新巻までのネタバレを含みますのでご了承ください。)

前回は、「#53:中堅国が目指すもの」という事で、立ち位置が難しい中堅国や中堅会社の生き残る為の賢い方法についてまとめました。まだお読みでない方は、上記リンクよりお読みください。

さて、今回は、「#45:機能する組織を作る-新六大将軍編」で一度まとめた、秦六大将軍の組織構造について、最新刊の62巻を踏まえてまとめたいと思います。と言うのも、前回の記事では、まだ62巻が発刊されていなかったので、推測によりところがありました。まだ、「#45:機能する組織を作る-新六大将軍編」を読まれていない方は上記リンクより、ぜひ一読してほしいのですが、簡単にまとめると、この記事では、1)嬴政CEO、軍総司令昌平君COO、各事業部長六大将軍、という形にすべき。2)大将軍が6人である事の明確な意味が必要、さもなければ6人に拘る必要はない。3)国としてのKGI(Key Goal Indicator)を設定し、それをCPM(Critical Pass Method)を定めマネージするのが、六大将軍の役目。戦争の自由の意味をはき違えてはいけない。

といった事を記載しました。62巻では、それらについての説明もありましたので、ここで、今一度#45の記事と照らし合わせてみていきます。

まず、1)組織構造については、懸念していた昌平君が総司令兼六大将軍という形にならずに良かったと思います。指摘(希望)していた通り、嬴政CEO、軍総司令昌平君COO、各事業部長六大将軍という体制になりました。なぜ、昌平君が六大将軍の一席に入らない方が良いかは、昭王時代の旧六大将軍の組織構造問題でも記載しましたが、全体の戦略を描く軍総司令という立場の人間は、現場ではなく、いかなる時も王都で、全体図を把握する必要があるからです。失敗例としては、趙の李牧、旧六大将軍の胡傷が挙げられます。詳しくは「#44:機能する組織を作る-旧六大将軍編」をご覧ください。

次に、2)大将軍が6人である意味については、任命式で新六将の一人である桓騎将軍が質問しています。その回答として、昌平君や王翦が、6人である必要性を説明しています。この6人はお互いに助け合い、見守る6人でなければならない。その絶妙なバランスをとる事ができるのが6と言う数字なのだと。だから、6人目を空席にしてでも、六大将軍は必要だと。少し曖昧な返答にも聞こえますが、ここで重要なポイントは、この6人は常にお互いを意識し、助け合い、また見張りあうという意味も含まれています。謀反が起きようものならば、残りの五将で裏切者を斬るというメッセージを謄が代弁してくれています。

六将 空席

最後に、3)六大将軍の役目ですが、やはり戦争の自由は与えられました。しかし、現時点では、恐らく、好き勝手にどこを攻めても良いというよりは、大まかな戦略は昌平君を中心に全員で一致した上で、細かい戦略、どの軍をどのように使うかは、現場に任せるような自由に感じています。例えば、趙攻略に向けては、引き続き、王翦、楊端和、桓騎軍で、趙攻略までは、楚からの圧力を蒙武と謄軍が抑え込むといった形になっています。さらに、桓騎軍が玉鳳隊や飛信隊を自軍のように自由に使っているところからも、細かい戦略における自由は与えられており、相手からは脅威になっています。

戦争の自由

このように、六大将軍の組織構造については、現時点では、細かい問題はあれど、予想通り機能しそうな気配はあります。後は、6人目の席にいつ、誰がつくかといった点が気になります。

今回は全貌が明らかになった新六大将軍の組織構造についてまとめました。

昨年6月から、ほぼ毎週のペースで掲載しておりました、「漫画キングダムから学ぶ会社経営」は今回で54回目の記事となりました。最近、ネタ切れ感があり、キングダムもまだまだ続くとは思いますが、本記事をもって一旦休止とさせていただきます。あくまで、休止という事で、キングダムの展開が進み、ビジネスにリンクしたネタが溜まったら、また再開したいと思います。

再開まで、過去の記事を読んでいただいたり、他の方にシェアしていただけるとありがたく思います。また、ご感想やご意見いただけましたら幸いです。

一旦ですが、今までご愛読ありがとうございました!

注)写真はすべて漫画キングダムより引用

この記事が参加している募集

マンガ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?