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投資の失敗体験

僕が実家にいたころ、母親は僕に「株なんてやるものじゃない」「我が家はお父さんが株で失敗したせいでお金が無いんだ」ということを事あるごとに言って聞かせていました。
そのため、僕は社会人になるまで投資にはネガティブなイメージを抱いていました。

バブルの影響を受けた幼少期

世間がバブルの真っ只中にあったころは、
僕はまだ物心がつく前でしたので、ほとんど記憶がないのですが、
父親が株で儲けて、そのタイミングで家を建てたと聞いています。

母親もちょうどその時期に遺産を相続して、まとまったお金を手にしていて、
その金で父親以外の家族(母と子供3人)でオーストラリアに旅行に行った記憶があります。

母親にとって初めての海外旅行で、英語も全く分からない人だったので、幼い子供3人を連れて海外に行くなんて、結構思い切った旅行だったのだろうと想像します。

ホテルの朝食で出てきたパンを食べ、その美味しさに感動した母親が、パンをお代わりしたくてウェイターさんに「パン、プリーズ!」を連呼して、
「フライパン?」とか怪訝な顔をされて、何度も聞き返された挙句、何故かパイナップルが運ばれてきたのは、当時まだ幼稚園児だった僕の記憶にもしっかりと刻み込まれています。

母親は「パンって言ってるのに、もぅ~!」と笑っていました。
あれから四半世紀以上経ったいまでも、パンが英語ではないということには気づいていないと思います。

そして、オーストラリアから帰ってきた母親は、
「来年はみんなでブラジルに行ってランバダ踊るわよ~」と言いながら新築のリビングで子供たちと電車ごっこのように一列に並んで、ランバタの音楽に合わせて腰を振りながら踊っていました。

それが僕のバブルの思い出です。

その後、父親と母親が大喧嘩をしているのを聞いてから、
「お父さんが株でお金を全部無くしてしまったからブラジルには行けない」と暗い顔した母親に伝えられ、
翌年は福井県の芝政ワールドのプールに行きました。

芝政のプール、楽しかったです。

それからは、お金の話になる度に、
「株なんてやるものじゃない」と呪いのように母親に言い聞かされて育ちました。

投資に興味をもつ

母親による英才教育のおかげで、社会人になるまで、”投資”というものに恐怖を抱いていました。
株も、パチンコや競馬のようなギャンブルと同じようなもので、一瞬でお金が消し飛んだりするようなものだと理解していました。

初めて就職した会社で、先輩と貯金について話しているときに、「え、貯金しかしてないの?投資信託とかしていないの?」とビックリした顔で言われ、
お金周りしっかりしてそうな先輩から言われたことから、「もしや、投資って結構普通のこと?」と思うようになりました。

株について調べてみて、思っていたようなギャンブル的なものではないということを、ようやく知りました。
株式投資に興味を持ってやってみたいと思ったのですが、当時は株を買えるほどの余剰資金も無かったですし、今みたいに1株単位で買えるようなサービスも無かったので結局投資をすることはありませんでした。

ソーシャルレンディングの罠

それから数年たって、多少の貯金も出来るようになったころ、
ソーシャルレンディングという投資があるということをネットで知りました。

利率が5%とか、高いものだと10%とかで設定されていて、
数万円単位で投資できるというもので、
個別の案件を選んで投資できるので、事業に直接貢献できる感じが良いと思いました。

「これからの時代は、ソーシャルレンディングだ!」と思った僕は早速口座を作ってソーシャルレンディングへの投資を始めました。

始めて1年間くらいは、設定された通りの利率で儲けられて、
ちょっとリスクがあるけど年利がめっちゃ高い定期預金、のような感覚になっていました。
「いつまでもこの状態が続くとは思わないけど、当面は大丈夫だろう」と思って複数の案件に合計数十万円くらい突っ込みました。

しばらくして、僕が利用していたソーシャルレンディングで貸倒が発生したというニュースがありました。
僕が投資した案件では無かったのですが、ネット掲示板などを見ると、これからどんどん貸倒が発生するのでは、という空気がプンプンと香っていました。

自分の投資した案件の返金日を祈るような気持ちで待っていたのですが、
悪い予感は的中しました。
投資先の企業から返済が滞っているということで、返金が延期になる旨のメールが運営会社からありました。

そして、それからもはや5年以上経ちますが、未だにそのお金は返ってきません。
今でも、回収できた分として、数か月に1回くらいのペースで数百円だけ返金されたりするのですが、
もう忘れてしまいたいので、さっさと損失として確定してほしいとも思います。

まとめ

投資自体は悪いことではないですが、
世の中そんなにうまい話は無いので、堅実な投資をするのが良いと思います。
ド素人が新しい投資の形とかに飛びつくと痛い目を見がちだと思うので、
詳しくなるまで王道な方法を選ぶのが良いのではないかと思います。

海外だと学校で投資について学んだりするようです。
日本ではそういった教育ってされなかったですよね。
(今はあるのかもしれませんが。)
この辺り、性教育と似ているように思います。
社会で痛い目に合わないための教育は義務教育のうちにある程度あったほうが良いのではないかと思います。

今後、積み立てNISAの上限引上げや無期限化をする方針のようですので、
積み立てNISAでコツコツと投資しようかなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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