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市内RPG ⑤勇者登録

池木下さんは青いファイルを開いて、登録用紙を取り出した。
「3人がパーティー?」
「そうです」ヒラが言った。
「名前、住所、連絡先、希望職業を書いてね。高校生?なら、保護者と連絡先もね」
「名前、住所、連絡先、、、希望職業?これ何ですか」ぼくが尋ねると、池木下さんは
「勇者、戦士、魔法使い、僧侶、盗賊、武闘家から選んでね。あ、パーティーに一人は勇者が必要だから、相談してね」と言った。

ヤスを見ると「戦士」を選んでいた。「ヤス、戦士なの?」「オレ、剣道部だから。やっぱ戦士でしょ」
ヒラを見ると「魔法使い」を選んでいた。「えっ、ヒラは魔法使いなの?」「魔法でズバズバ、やっつけたい」
それを聞いていた池木下さんが「パーティーに勇者がいるよ。話し合ってね」と言った。二人に話し合うつもりはないらしい。しかたなく、「勇者」を選ぶことにした。
ぼくらは登録用紙を池木下さんに手渡した。池木下さんは「審査がありますから、正式な活動は明日以降、審査結果の通知の後からになります。通知は郵送です。」と言った。

市役所を出て、お昼を過ぎていることに気づいた。
ぼくらはハンバーガーショップでハンバーガーを食べた。

ハンバーガーショップに行く途中、歩道にスライムが横たわっているのを見つけた。魔物には不必要に危害を与えてはいけないので、反対の歩道に渡ってやり過ごした。

明日からはやっつけられるはずなんだけど。

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