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「身体はトラウマを記録する」読書会   第1週の振り返り

こんにちは。
日本初IAOTRC認定トラウマ回復コーチのDr Blueです。

この本はIAOTRCでも課題図書で、英語ではオーディブルで聞いたけど、日本語は怖くてずっと読めていませんでした。(索引も含め682ページあります。)

でも先月から、この本の著者であるベッセル・ヴァン・デア・コーク先生が主催している「Traumatic Stress Studies」に参加して、日本語でも改めてこの本を読みたいと思い仲間を募りました。

読書会では、本の内容だけではなく自身の経験を皆んなが色々シェアしてくれてとても充実したものになりました。

その中で活発なディスカッションが起こったスライドを今回はシェア

下線はリンクがあります、リンク先が気になる方は下記からPDFのダウンロードしてください

残念ながら、今日本で主に行われているトラウマ治療はこの❎領域に当たる
🙅‍♀️ 考える
🙅‍♀️ 喋る
🙅‍♀️ 分析する
が主流です。

トラウマには色々な種類があり、特に言語を習得する前(胎児期、出生時、乳児期)に起こったトラウマを言語化する事はとても難しいです。また、多くの場合、年齢が小さい時に起こったトラウマや、解離しなければ耐えられない程のトラウマの場合、記憶としては思い出すことさえ殆どできません。(解離や記憶にアクセスできないということは、ある種身体の安全装置が働いている状態でもある)この本のタイトルにもある様に、記憶が無いから、トラウマが無いという事ではありません。トラウマは身体に記録されます。

また、子供時代に起こったトラウマは私達の脳を変化させてしまいます。(こちらは、多分第3章で更に詳しく説明されるので次回振り返りに持ち越し)危険を知らせるアラートが、1年365日、24時間営業になってしまった脳では先ずはアラートをオフにする事が肝心。

そして、それは考えたり、喋ったり、分析する事でオフにはできない!
なので、身体に働きかけるボトムアップのアプローチが必要になってきます。

動物は襲われた時、身震いをして身体に蓄積された過剰なエネルギーを放出します。(映像で見たい場合はこちらから。ショッキングな映像が流れます。閲覧の際には自己責任でお願いします。)

だけど、そうやって、過剰なショックエネルギーを放出したり、癒す事ができなかった場合、私達の身体にトラウマとして大きな傷跡を残してしまいます。残念ながら私はまだ受けた事がありませんが、実際にトラウマ療法の一つに身体を震わせる事で身体に蓄積されたエネルギーを放出するセラピーがあるそうです。(TRE:Tension & Trauma Releasing Exercise(緊張・ストレス・トラウマ解放エクササイズ

また、自分の内側を知るという意味では、Ego State Therapy : 自我状態療法や、日本にまだ殆ど入ってきていない IFS :Internal Family Systems(内的家族システム療法)等のパーツ療法がオススメです。

IFSについては、これまでIFS Online Circle や数多くのフランク・アンダーソン先生のセミナー等に参加して学び、自分の癒しを深めてきました。

(余談ですが、実は日本初開催だったのアンダーソン先生の「IFS、トラウマ、神経科学~トラウマを超越する」セミナーのIFSセッションデモでは、立候補してクライアント役に選んで貰えました!そしてなんとアンダーソン先生以前インスタで連絡を何度かしていた事覚えていてくださった!あ〜思い出しただけで、幸せな気分に!)

これまで自分の中にあった「怒り」「悲しみ」「恐れ」「希死念慮・自殺念慮」を起こしていたパーツ達。これまでは必死に、消そうと奮闘していました。だけど、実は私が勝手に嫌な奴らとレッテルを貼っていたパーツ達も良い意図を持っていて、私を必死に生かそうと頑張っている。そうやって、それぞれのパーツの本当の意図を聞いてあげる、寄り添ってあげる事、サポートしてあげる事によって、自分の中に素晴らしいサポーターチームが出来上がって行きます。

(IFSの話になると、気づかない間に熱くなり過ぎて、興奮し過ぎて、まだまだセルフの状態の一つの要素である落ち着きからは程遠くなってしまいます。汗 きっと、嬉しいって喜びを爆発させるのが得意なパーツがついつい暴走してしまうのかも知れません。)

あと、トラウマというと個人の問題にされがちですが、海外では社会全体として癒していこうって視点も!

英語にはなってしまいますが、9月28日〜10月6日にオンライン(無料)でCollective Trauma Summit 2022が開催されます。もしご興味がある方は登録もしくは、50人以上の大学教授やエキスパート達の公演タイトルを読むだけでも勉強になるかと思いますので是非。

ではでは、また次回振り返りでお会いしましょう!

🇯🇵素敵な1日を!🇬🇧Have a lovely day to you! 🇮🇹Buona giornata! 


Eri Blue  (エリ ブルー)
自分はぐくみ塾 塾長/Dr Blue Coaching 代表
1983年生まれ。イタリア・ミラノ大学大学院卒(生化学博士)。管理栄養士。日本初IAOTRC認定トラウマ回復コーチ。外資系企業勤務を経て独立。ACEスコア7のACEサバイバー。名著「身体はトラウマを記録する」の著者ベッセル・ヴァン・デア・コーク先生主催のTraumatic Stress Studies(トラウマストレス研究)、IFS (内的家族システム療法)、NVC(非暴力的コミュニケーション)での学び、及び自身の経験を通して「ACEサバイバーに希望の光」を灯す為に活動。

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ACE(逆境的小児期体験)についてはこちらから

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