年間200本の映画を観る僕が、映画を好きになるキッカケになった映画


年間200本以上の映画を観るくらい映画が好きだ。

だから、よく人から「オススメの映画は?」とか「一番好きな映画は?」と聞かれることがある。

オススメの映画が何かを答えるのは実は難しい。
やっぱり、ジャンルごとにおもしろい映画はあるし、質問してきた人がどんな映画が好きなのかで答え方が変わる。
そもそも映画を年に1〜2本くらいしか観ない人に、「キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』かな」とか言ったところで、ほぼ100%観ない。オススメの映画に関しての質問に答えるのは難しい。

ただ、「好きな映画は?」と聞かれた時は、こう答えるようにしている。

「ぶっちぎりで『ターミネーター』!」と。

僕が映画が好きになったのは、小学校5年生の夏だった。
ある夜、日付が変わって少しして、ふと目が覚めた僕は、居間でテレビを観ている父親に何となく話しかけた。
いつも、夜遅くまで起きていることのない健康的な生活をしている父が、深夜に起きているのが不思議だった。

「なに観てるん?」

「SF映画の『ターミネーター』。いま始まったとこ」

いつも週末の夜9時からやってる地上波の映画番組が野球の延長で夜の0時スタートになってしまって、ちょうど始まったばかりのころだった。

「どんな映画なん?」と聞くと父はあらすじを説明してくれた。

「未来では、人間と機械が戦争していて、人間側のリーダーが生まれる前に、母親を殺しにロボットが送り込まれる。人間側もタイムマシンで過去に行って女の人を助ける話し」

当時、映画といってもアニメの映画くらいしか観ていなかった僕は、未来からくるロボットは銀ピカでメカメカした見た目のやつが来ると思った。でも、画面には筋骨隆々な人間が映っていた。

「これがロボットなの!?」

小学生が観るには過激な内容の映画だった。それでも眠い目をこすりながら夢中で見続けた。

放送終了後、父から「続きがある」と言われ、朝になって父とレンタルビデオショップに行き、『ターミネーター2』を借りて観た。
夜遅くに観たシュワルツェネッガーのターミネーターは怖い悪役だったのが、2ではヒーローになっている。夢中になってみた。

映画ってこんなにおもしろいんだと衝撃を受けた。
その日から、僕は映画好きの少年になり、いまでは年間200本の映画を観るくらいの映画好きになってしまった。

今年、ターミネーターがスクリーンに帰ってきた。
もちろん、『ターミネーター』は、3も4も劇場で観たし、ターミネーター大好きというフィルターがかかってたから、「うん。おもしろい」とは思っていたけど、今回の『ターミネーター 新起動』は抜群におもしろかった。
「これは、真の『ターミネーター3』だ!」と思ったくらい。(ちなみに2Dと3Dを1回ずつ鑑賞)

見た目は年をとっていたシュワちゃん。でも、スクリーン上に映るターミネーターは、「古いがポンコツではない」という劇中のセリフがピッタリの映画だった。

今年は、リブートや大作の続編が多くて映画としては豊作の年。
ただ、『ターミネーター』をキッカケに映画が好きになった少年の心には、きっと今年の残り4ヵ月の間に観る映画を超えるくらいワクワクすることはないんじゃないかなぁと思う。

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