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北野武監督最新作「首」、映画館で見るべき理由。

予告編だけで期待値が高くウズウズしたので、公開初日に見にいきました。

※イオンオーナーズカードを提示すると、1,000円+ポップコーンorドリンク付で観賞できます。オススメ!

SNSの感想を見るに賛否両論といったところで、好きずきあるかもしれませんが、私はかなり好きw
もう1回見にいきます〜

登場人物が野心と生き残りをかけて

「首」

を求め、最後はみな首になってお後がよろしいようで、とサゲて終話する。

なんとなくだけど、下地にフランス映画の感覚がある感じで、北野監督はインタビューで、好きな映画に「ガラスの墓標」をあげていたくらいなので、ヌーベルバーグの頃の映画をかなり見ている、はず。
悲惨なのに可笑しくて、私利私欲にまみれているのに滑稽に感じさせる描き方、フランスの

「La vie, c'est comme ça.」※人生そんなもの的なニュアンス

のような、ドライな笑いがありました。
血湧き肉躍る戦国絵巻を期待すると、あれ?てなるかもですが、ヌーベルバーグだから。

戦国時代に限らず、日本の歴史と男色は切っても切り離せない間柄で、同性愛とかバイセクシャルというよりも

「男同士の愛が真実の愛」

という、別腹感覚が普通だったのでは...。
同性愛という言い方より、義兄弟・ソウルメイトのほうがイメージが掴みやすいのかもしれないですね。
武家に限らず、男同士の関係で相手の肚を探ったりマウントを取る時には男色が出てきますし、何も当てにできない世の中だからこそ
「貴様と俺」
の関係で心を分け合う相手を求めるのでしょう。

信長公も当然男色は嗜んでいるので、周辺の男達とはアレなわけで、明智光秀が謀反を起こしたのは男色関係のこじれとジェラシーなのかと納得してしまいそうになるシーンが連発でした。
予告編で戦国歴史活劇を期待してたのに、映画館のスクリーンでおじさんの痴話喧嘩を見せられて困惑した人が大勢いる、という状況がSNSに反映されていると思います笑

私の前の席に座っていたおじさんは、合戦シーンでは前のめりになってノリノリだったのに、光秀&村重のシーンはぐったりしていたので、まさか大画面で男同士の事後を見せつけられるとは思ってなかったんでしょう笑
本当に「首」は罪作り、、、シナリオも役者も行き届いて、サービス精神に溢れた作品だと思います。

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