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「時計じかけのオレンジ」を鑑賞する。キューブリックはスゴイ!

何回観ても面白い「時計じかけのオレンジ」。「音楽やダンス」と「暴力」をドッキングさせるという発想と、それを完璧なまでに「美しく表現」したスタンリーキューブリック監督の手腕には、唸ってしまう。

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日本にも、この映画に強く影響を受けたクリエイターが多い。

樋口真嗣、小島秀夫、石井岳龍(石井聰亙)などなど。

むかしむかしの「大晦日」に流れた、全民放合同制作の「ゆく年くる年」にて、1月1日の0時になったとたんに流れた「セイコーのCM」。CMソングは甲斐バンドの「ヒーロー」。その「ヒーロー」のレコードジャケットが「時計じかけのオレンジ」へのオマージュであった。アートディクターが「時計じかけ~」の大ファンだったんだろうな。

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ネット通販を調べてみると、あらまあ、「アレックスのフィギュア」なんかが売っていますよ。5880円。完全塗装済み。凄いなあ。

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「股間のふくらみ」が、う~ん、セクシー。

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キューブリックという怪物に、アレックスという最高なキャラとイカれた感じが、正に相思相愛パーフェクト。

物語序盤の悪行の数々に、今観ても斬新なLOOK、映像美と全体の雰囲気に"雨に唄えば"の暴虐な使用法。

映画史に名を残す悪童アレックスの嫌な人間性と、愛着を感じてしまうキャラの凄味。

現代社会にも通じるアレックスみたいな輩は存在するだろうし、更生なんてもってのほかで悪は悪としての根っからな冷酷?非道な欲求願望と、ソノ行動力。

アレックスは死ぬまでアレックスまんまで、ルドヴィコ療法でパワーアップ!!

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ちょっと、自分なりに分析してみた。

・とにかく映像が美しい
・雨に唄えばなどの名音楽が随所で華を咲かせている
・人間の心の変化と社会の定められたシステムの温度差が上手く描かれている
・おしゃれ映画の決定版
・非の打ち所がない名作
・今観ても他作品に見劣りしないクオリティ

暴力、レイプ、破壊行動など一部問題視される表現はあるものの作品を構成する上で無くてはならない要素なので問題なしだと思う。

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さらに、マニアックに観賞したいなら、脇役にも注目。

アレックス君、仲間に裏切られたあと、序盤で襲撃した老小説家の家に助けを求めてしまうんだけど、そのとき、車椅子に乗った老小説家の書生というかヘルパーとして仕えているのが「ジュリアン」というマッチョな若者。

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このジュリアンを演じているのが、デヴィッド・プラウズ。

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のちに「スターウォーズ・エピソードⅣ~新たなる希望~」で、ダースベイダーのスーツアクターとなる英国の俳優である。(声は別の俳優が担当)

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「時計じかけのオレンジ」。

キューブリック作品の中では、ナンバー1であります。好きっ!

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