見出し画像

松田優作、三十三回忌。そして、岸田森。

1989年11月6日に亡くなった俳優・松田優作さん(享年40)の三十三回忌法要が6日、東京・築地本願寺で営まれた。妻で女優の松田美由紀(60)長男の俳優・松田龍平(38)次男の俳優・松田翔太(36)長女でアーティストの松田ゆう姫(ゆうき、33)ら家族、親族と女優の原田美枝子(62)俳優の寺島進(57)俳優の水谷豊(69)ら60人が参列した。
SPONICHI ANEX 1/6(土) 19:00配信

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

松田優作の死を思い出すとき、岸田森の死を思い出す。TBSドラマ「柔道一直線」で、主演の桜木健一にイジメられていた、まだ駆け出し時代の松田優作。彼に「おい、メシにでも行こう!」と誘ったのが、ドラマの中で教師役を演じていた岸田森だった。

画像1


この縁で、優作は岸田森の所属する「六月劇場」に出入りするようになる。この「六額劇場」のメンバーがすごい。岸田森(怪奇大作戦、帰ってきたウルトラマン)、悠木千帆(時間ですよ)、草野大悟(恐竜戦隊コセイドン)、橋本陸、村松克己(スターウルフ)、田島和子(怪奇大作戦の第21話「美女と花粉」)等々。ここで優作は鍛えられたのだろう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【松田優作と岸田森の共演作(抜粋)】


「ひとごろし」(1976年の映画)

画像2

・・・

■「探偵物語」(1980年のテレビドラマ)


画像3

・・・

■「蘇える金狼」(1979年の角川映画)

画像4

岸田森ファンの中でも今でも語り継がれる最大の死に様。それは松田優作主演で今でも知らぬ人はいない『蘇る金狼』の中にある。結局、何かダサいのではないかと思えるBGMしか覚えていない映画だが岸田森周辺の事柄だけが、無駄に強烈で鮮明だ。とりあえず、岸田森演じる石井なのだが。
岸田が演じる石井は大金と引き換えに殺人、脅迫、なんでも請け負う殺し屋だ。しかしあまりにも見た目が強烈なので、真面目な設定すら何か嫌がらせの類なのではと疑ってしまう。果たしてどこからが岸田の役作りなのかはわからない。だが事実だけ羅列すると、テカテカの皮のコートと白いフリルのシャツ。しかも、盲目で片言だ。この鬱屈した不思議少女の妄想のような設定は一体何なんだ。そのうえ、盲目の役作りをしているのは登場シーンだけで。後半は完全に放棄している。
しかも、語気を荒げるシーンでは片言の設定すら放棄している。とりあえずこっちは不思議と清々しい気分になってくるから不思議だ。コイツはとにかく強烈なキャラクターであるシーンでは、足を殴られて、他の役者が演技している画面の端で延々と苦悶している。
またあるシーンでは妻を人質に取りカタワになれば、考えも変わるだろうに・・・」と刃物を突きつけ相手を脅迫する。
この無茶苦茶な存在感。怪獣だ。怪獣の巨大さだ。そんな石井が死ぬのは物語中盤、廃屋で松田優作を拉致するも、反撃を受けて銃弾を受ける。
そのまま、後ろに倒れこみ、死んでいけば良かった。死んでいけば、よかった。だが、背中のセットが壊れなかった。現場の誰もが、この瞬間、「NG」という文字を思い浮かべたことだろう。
しかし、怪獣は自分で壊した。もう言うことは無いのだ。ただ、この狂気的に不自然な死に様を、静止画だけで伝えるのは至難の技だ。この奇跡の死に際のためだけに、この映画は存在する。一見の価値あり。
『Em』タカハシヒョウリのブログより引用

画像5

画像6

画像7

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

松田優作と岸田森。ふたりとも長生きして、老人役で競演してほしかった。。。

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

映画感想文

最後までお読みいただき誠にありがとうございます。私の記事はすべてが「無料」です。売り物になるような文章はまだまだ書けません。できれば「スキ」をポチッとしていただければ、うれしゅうございます。あなたの明日に幸せあれ。