肩関節拘縮の治療順序【第三弾 関節包編】施術動画付き🎥
第三弾では関節包へのアプローチを解説していきます。
関節包は肩関節周囲炎後に縮小し拘縮肩を引き起こす原因となることが多い組織です。
しかし関節包の前に肩関節周囲筋や第2肩関節をしっかり診てから関節包を診ましょうね。
臨床肩関節シリーズは第一弾→第二弾→第三弾とそのまま治療順序になっていますので順番に読んでいただけたら嬉しいです!
第二弾では第2肩関節に対してのアプローチを文字や動画で解説していきました。
もしまだ未読の場合はご覧ください!
今回の記事の結論は関節包をストレッチすることにより結帯動作や挙上などの可動域や動作時痛が改善するという記事です。
その理論と方法をご紹介いたします!
関節包靱帯の種類
関節包といえば関節唇から大結節、小結節、解剖頚にかけて付着している一枚の大きな袋のようなイメージがありますが、
実は大きく次の四つに分けられています。
『関節包靱帯』『上関節上腕靱帯』『中関節上腕靱帯』『下関節上腕靱帯』
肩関節の関節包靱帯は四つあることがこの動画でわかるかと思います。
関節包を上下前後で三次元的に見る
関節包の上部、下部、前部、後部に分けて役割を見て行きましょう。
上部関節包
上部関節包は上腕下垂位の時に張力が働き緊張します。
下垂位の時に上腕骨が抜けないように上から支えてくれています。
下部関節包(下関節上腕靱帯、腋窩陥凹)
下部関節包は肩関節外転位で張力が働き緊張します。
肩関節外転する際に骨頭が逸脱しないように下方から支えてくれています。
腋窩陥凹(Axillary Pouch 以下AP)は伸びやすく切れやすい特徴があります。
前部関節包
前部関節包は肩関節外転と外旋により張力が働き緊張します。
外転初期では上関節上腕靱帯が緊張し、外転が強くなるほどに中関節上腕靱帯、前下関節上腕靱帯と順に緊張していきます。
外旋では下垂位で外旋すると上関節上腕靱帯が緊張し骨頭の前方不安定性を制動する。
肩関節45°外転位での外旋は中関節上腕靱帯が緊張し骨頭の前方不安定性を制動する。
肩関節2st positionで外旋すると前下関節上腕靱帯緊張し骨頭の前方不安定性を制動する。
後部関節包
後部関節包は肩関節屈曲と内旋により張力が働き緊張します。
屈曲初期では後上方関節包が緊張し、屈曲が強くなるほどに後下方関節包、下関節上腕靱帯と順に緊張していきます。
肩関節1st positionで内旋すると後上方関節包が緊張し骨頭の後方不安定性を制動する。
肩関節45°外転位での内旋は後方関節包全体が緊張する。結帯動作が制限される。
肩関節3st positionで内旋すると後下方関節包や下関節上腕靱帯が緊張する。
関節包の伸長性低下は骨頭の位置以上を引き起こす
関節包の伸長性が低下した時には骨頭の可動域が制限されインピンジメントを引き起こしやすくなります。
例えば後方関節包の伸長性が低下している時には骨頭が前方に偏位しやすくなり前部や上部でインピンジメントを起こします。
関節包に対しての伸張アプローチ
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