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ドリップコーヒーの用法を守る僕と無視する妻

自宅で飲むコーヒーはドリップコーヒーが多い。豆からひくこともあるが、だいたいは一杯数十円くらいのパックのドリップコーヒーだ。パッケージ裏には「まず全体を湿らして20秒ほど待ち、それから2回に分けて円を描くように注ぐ」と書いてある。

僕はこの注意書きをしっかり守って淹れているのだが、実際のところこの価格帯のドリップコーヒーにおいては正しい淹れ方をしようがしまいが、味は大して変わらないのだろう。だけどもちゃんと20秒待つことで数十円が少しでも百円に近づくような気がしてならない。自宅でコーヒーを淹れるときくらいは落ち着いて、ゆっくりと、いやゆったりとしたいなどの言い訳を胸に毎回淹れている。

だから今日も、ついさっきも、粉全体を湿らせる程度のお湯をチョロリチョロリと注ぎ、心の中で20秒数えてからゆっくりと円を描くようにお湯を注ぐ。ちゃんと2回に分けて注ぐ。コーヒーのいい香りがする。今回は上手に淹れられたので5円はアップしたかもしれないと思いつつ、お湯が粒が落ちなくなるまでじっくりと待っている。横では妻が用法を無視してササッと淹れおわったコーヒーを満足げな顔で飲んでいる。

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