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乗り換えアプリを「リデザイン」してみる(後編)

既存のアプリを「リデザイン」してみる(後編)です。 前編はこちら

前編では既存アプリの分析をしつつ、アンケートを元にリデザインの方向性を探っていました。 その中で得られた仮説は以下の通りです。
・ユーザーは乗り換え機能だけしか使っていない。
・駅名の検索は手入力か履歴から指定するかのどちらかの方法で行われている。

この2点から、このようなコンセプトデザインを考えてみました。

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ポイント1

一番よく使われる履歴を中心としたUIにすることで、少ないタッチで目的を果たせる。

通常の流れは、
- 出発エリアをタップ
- 履歴をスクロール
- 該当する駅をタップ
- 画面が戻る
+
- 到着エリアをタップ
- 履歴をスクロール
- 該当する駅をタップ
- 画面が戻る
といったものです。

コンセプトデザインでは上記行動がわずか2回のスクロールだけで済むことになります。

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履歴を中心にスクロールでいち早く選択できるので、急いでいるときでもさっと検索できます。


ポイント2

左を出発駅、右を到着駅としています。
上部の時計でも現在時刻と到着時刻が左右に配置されており、時間の流れと電車の流れをリンクさせています。
若干見慣れないですが、繰り返し使っているうちに馴染んでいくかと思います。すべの項目に補足説明をつけていくと冗長になるので割り切って要素をダイエットしています。

もう1つ、このUIを採用した理由として「切符」を参照したことが挙げられます。 古くから切符や定期券のデザインは左が出発駅、右が到着駅と決まっています。 切符や定期券に見慣れていれば、説明がなくても自然とこのUIが理解できたのではないでしょうか。


その他のポイント(入れ替えボタン)

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よくある「行き帰りの入れ替えボタン」ですが、こちらは削除しています。
経由ボタンと同じようなデザインで置かれることが多く、押し間違えを避けるためです。 また、履歴をスクロールすればすぐに検索できるという点で、なくても問題ないと判断しています。


まとめ

今回はあくまでコンセプトデザインなので、より実際的な検討を進める中で よりよい代替案が出てくるかもしれません。 そういった建設的な検討に繋げるためにも、まずは既存アプリを基に、「本当にこのUIでいいのか」を 考え直すやり方は有効な手立ての1つです。 まだまだ新しいUIの可能性は秘められていると思います。


この記事は2016年4月につみきブログに投稿した記事の転載です。

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