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民藝 × デジタルマーケティングについての考察|使えるマーケティング手法の紹介【4500文字】

暮らしの中に民藝を取り入れるライフスタイルが注目されるようになったのは2000年代に入ってからで、「日々の暮らしを豊かにする民藝品」という切り口で「用の美」が生活圏内に再び登場し始めました。

民藝の愛好家は多く、国内だけでなく海外でも人気が広まっています。しかし、その一方で「高価である」「よく分からない」「どこで買えばいいの?」「まとまった情報を集めにくい」といった課題もあり、民藝品が今後生活の中に浸透をするためには「デジタルの活用」が必要不可欠であることは間違いありません。

デジタルマーケティングの手法を活用することで、どのような変化が起こせるのかを考察します。

素晴らしき民藝の魅力を発信し、より生活の中に浸透していく活動の役に立てば幸いです。

本記事では「民藝」および「民藝品」と表記をします。
どちらも「民芸品」と同じ意味・読み方」となります。

「知ってもらうこと」の重要性

認知を得ることは何よりも重要なことです。

知ってもらえなければ「スタートライン」に立つことすらできません。

機能的で美しい「用の美」を持つ工芸品も、その魅力どころか存在自体知らない人からしたら振り向きもしません。

また、民藝の持つ「美しさ」「芸術性」「機能美」「生産方法」「特徴」も知ってもらわなければ存在していないのと変わりないのが現実です。

デジタルマーケティングでは顧客との接点はインターネットを介して行われます。

デジタル上で顧客と関係を持ち、興味関心を抱いてもらい、購入までの訴求を行います。そして購入後のケアも含めてデジタル上で行うことで顧客体験の提供と顧客満足度の向上を実現します。

また、民藝品にはオフラインによる「直接触れ合うこと」でしか伝わらない魅力が確かにあります。

デジタル上で動画写真レポートなどのコンテンツを発信することで、遠く離れた人にも訴求をし続けると、実際に触れた時の感動を大きくすることも可能です。

「触れること」も存在の認知がなければ発生することすら起こり得ません

情報の発信を気軽に行えるWEBを有効的に活用することが民藝を浸透させるために最重要項目と言えます。


「発信」しても届かなければ意味がない

情報を発信をしても届かなければ意味がありません。

インターネットは広大な海原です。航海をするには羅針盤航海図が必要不可欠なのと同じで、インターネットでビジネス展開をするなら闇雲に飛び込んでも溺れてしまうだけです。

・コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、民藝に対して興味関心を抱いたユーザー向けのコンテンツを作成、発信、配布をオンライン上で行うマーケティングの一形態です。

記事、カタログ、動画コンテンツ、音声コンテンツ、写真、ブログ、インタビュー、プレスリリース、イベント、アプリなど様々なコンテンツを作成し、オンライン上で公開することで魅力を訴求し、購買意欲の育成を行います。

この時重要なのは「目的」「目標」をしっかり定め、コンテンツを配信する「ターゲット」を決めることです。不特定多数の人に向けて作ったコンテンツは内容が抽象的になってしまうので「範囲を狭める」ことでコンテンツの質が上がります。


・記事広告の出稿
記事型コンテンツを作成した時、記事との接点は「検索」からの訪問、「SNS」からの訪問が多く挙げられますが、民藝品のようなニッチな界隈であれば広告配信も一つの手です。

ニュースアプリYahoo!のニュース欄SNSのタイムラインなどに記事を広告として配信をすることでユーザーとのタッチポイントが増え、接触数の増加が見込めます。

広告も「誰でも良いので見てくれ!」ではなく「特定のターゲットに向けた配信」にすることで興味関心を抱いている層にだけ広告配信が可能です。


・SNSでの情報発信
SNSは今や情報インフラとして機能しており、直接ユーザーとの接点を持つことができます。

直接コミュニケーションを取ることでファン層の獲得が見込めるだけでなく、リアルタイムで情報を発信することが可能です。

写真や動画も凝った作りにしなくてもコンテンツとして機能するため、低い予算で情報発信をするのに向いています

リアルタイムに特化していることからコンテンツマーケティングや広告と組み合わせることで高い効果を見込めます。


・ローカルSEO
ローカルSEOは「地域性の高いキーワード」に対して上位表示されるように対策をする施策で、店舗を保有している場合、店舗の存在が検索上で表示されるようにすることが可能になります。

民藝は特性上「地域性」と密接な関係にあります。そのためエリアキーワードの徹底した対策は最重要となるため、確実に実施することをオススメします。


Webサイトも「おもてなし」が大切

Webサイトは「ただ作れば良い」わけではありません。また、お金をかけて「デザインすれば良い」わけでもありません。

必要なのは「おもてなし」をすることであり、お客様にとってノンストレスなサイト設計になっているかどうかが重要なのです。

特に「民藝品の販売」を行うECサイトを運営するのであれば「ストレス要素を極限まで減らす」ことは最重要施策となります。

・フォーム内の入力項目は極力少なくする
・会員でなくとも購入できるカートシステムにする
・モバイルデバイスでの利便性を最優先する
・サイトの表示速度はできる領域まで最速に
・文字サイズは小さすぎないように調整する
・FAQや画像、製作者の説明は商品画面内に設置する
・ポップアップでの訴求は原則しない…など

「サイトに訪問してくれたユーザーをおもてなす」という思考を軸にデザインを設計することも重要です。

世界観にこだわりすぎて利便性最悪になってしまうと、離脱が増え、成果に繋がらないことも珍しくありません。


リピーターを増やすことが最も重要

一度買ってもらったらお別れでは利益を上げ続けることはできません。

何度もサイトに訪れてもらい、商品を購入していただけるように魅力あるコンテンツを用意し続ける必要があります。そして、顧客との良好な関係性を維持しつつ、適切なタイミングでコミュニケーションを取ることでリピート購入へと繋げます。

・メールマガジン
会員登録をしてくれた方で、かつメルマガを承認してくれた方には定期的にアプローチすることが可能です。

ただし、メールを送るタイミングと内容は注意が必要です。

顧客情報を基に適切なセグメントを行い、配信設定することで効果を得ることが期待できます。


・公式SNSのフォロー
TwitterやInstagramでフォローしてもらうことで継続的にリアルタイムな情報を発信することができます。

発信する情報は「面白い内容」ではなく「民藝についての話題」に特化しましょう。無理にキャラ付けしたり、日常的なツイートをする必要性はありません。

またフォロワー限定のキャンペーンを実施することでフォローするメリットを訴求することができます。


・LINE@でクーポン配信
用途としてはメルマガと一緒です。こちらも限定クーポンの配布やイベントのお知らせなどで活用できます。

LINEの場合利用率が高いので開封率も上がりやすいですが、送りすぎると「うざい」と思われてしまうため月に1回程度のアクションに抑えると言ったるーるを決めることが重要です。


最後に:事業者に依頼する際の注意点

マーケティング活動を行う際は社内で担当者を決めて独自に展開できるのであれば、専門のチームを発足し、運用を開始するのが理想です。

もし、マーケティングに対する知見がある方がいない場合は「外部のマーケターに依頼する」ことも一つの手です。

ただし、外部の事業者に依頼するときは以下の点に注意をしてください。

① 特定のソリューションにしか精通していない
デジタルマーケティングの支援会社や広告代理店に依頼をすると「新たにサイトを制作し、メディア展開しましょう」「LPを新規で数種類作成し、大規模な広告展開を行い認知拡大しましょう」と言った一つのソリューションにこだわった提案をしてくることがあります。

SEOや広告運用ができても「マーケティング」ができるわけではない事業者は多いので注意しましょう。

ただし、自社の課題が明確であれば専門家集団に依頼することで短期間で効果を得ることも可能です。


② 予算や規模に合わせて最適なパートナーを選びましょう
マーケターはマーケティング支援会社や広告代理店、ツールのベンダー企業だけではありません。

個人で活動をしているフリーランスのマーケターもパートナーの対象となります。

同じボリューム感でも企業に依頼すると数百万以上掛かるコンサル費用も個人であれば、人件費や工数削減によって半額以下でコンサルの依頼をすることができます

また、多くのフリーランスで活躍している方は、支援会社出身で、多くの案件に携わってきたスペシャリストであることが多いです。

私もフリーランスとして活動をしておりますが、元々支援会社に勤めており、そこで多くのECサイトの改善やマーケティング施策を行なって参りました。

そう言った方々に相談してみるのも一つの手です。

ただし大規模なマーケティング活動を一気に行いたい場合や、マーケティング投資への予算を確保している場合はフリーランスよりも企業に頼んだ方がスピード感は格段に上がります。

予算と相談して、適切なパートナーを選びましょう。


③ 課題が明確になっていない場合は慎重に!
課題が明確ではない状態の時に相談すると、予算を消化しただけで成果を得られないこともザラにあります。

「何か改善をする必要があるが、具体的に何をして良いのか分からない」場合は課題の抽出から相談できるマーケターにお願いするのが理想です。

「相談役」のような形で入ることができるマーケターとご一緒することができれば、問題の提示から具体的な解決方法まで二人三脚で進めることができます。


もし、何かマーケティング活動の中で不安点や気になる部分、相談したいことがあれば気軽にご連絡いただければ幸いです。

私でよろしければ無償でお話しをお伺いさせていただきます。

【パーソナル】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント
   Webライター、Webマーケスクール講師
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽
   ラジオ、伝統・民俗芸能について調べること
特技:和太鼓、フットワークが軽い

【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM

Web制作会社のマーケティング支援部門でWebマーケティングコンサルタントとしてSEO、広告、コンテンツ制作、LPO、EFOなどの手法を元にお客様のWeb戦略のサポートを担当。提案・分析・企画・施策の実施・効果測定まで全て一気通貫で対応できることが強み。その後、Web接客ツールのベンダー企業にカスタマーサクセスを提供するコンサルタントを経て、現在フリーランスとして活動中。

何かございましたらお気軽にお声掛けください。


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