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『最強のナンバー2 坂口征二』読みました。

最強のナンバー2 坂口征二

著者:佐々木 英俊


内容
柔道日本一から、鳴り物入りでプロレス界へ転向。ジャイアント馬場・アントニオ猪木とタッグを組んでトップレスラーとなり、新日本プロレスの社長・会長としてプロレス界を支え続けた「世界の荒鷲」のすべて。坂口征二喜寿記念出版―「世界の荒鷲」初の公認バイオグラフィー。


プロレスラーの自伝本が好きだ。

もともとはUWF系の本、からもう一冊でなんとなくで外道さんの自伝を買ったのが始まりだ。

なぜかハマって、色々なレスラーの自伝本を読み漁った、のは去年の話だ。

自伝本には2種類ある。

1つは自語りで人生を語るタイプ。
もう1つはインタビュー形式で振り返るタイプだ。

そしてもう1つはあるのが、第三者が書いたいわゆる伝記、評伝本である。

個人的に一番危険なのは、この評伝本だと思っている。

自分が好きな人の生涯語って聞かせたい、という思いとは別に、作者本人の想いという、余計な力が加わって偏りが出ている時があるのだ。

そういうのに引っかかると、「なにを読まされてるんだコレは」状態にしかならないので危険なのだ。

その著作者が好きならいんだろうけど、往々にしてそんなことないし、知りたいのはあんたの主張じゃなくって主題となってるレスラーのことだし。

坂口征二の自伝本だと思い、ア~マ~~ゾ~~~ン~~~~で発見して即買いした、ものの、よく見たら「公認バイオグラフィー(評伝の意)」の文字が。

ちょっぴり不安になりました。

そもそも、プロレス、プロレスラーに興味のない人って坂口征二を知っているのだろうか?
知ってますか?
やっぱ総合格闘家、プロレスラーの坂口征夫のお父さんと言った方がわかりやすいですか?

あるいは俳優の坂口憲二のお父さん、と言った方がわかりやすいですかね~~。

そもそも自分も坂口征二のことはよく知らない。
だからこそ自伝評伝本を読む意味があるのだ。

そして冒頭から著者による、坂口征二ファン熱が爆発していてた。
それはそれで信用できるが、「ファンだからこそ偏ってイイように書くんじゃね?」的な不安は芽生えてしまう。

「最強のナンバー2」と堂々と明記しているだけあり、人気も知名度もナンバー2らしいせいか、出版まで労多かったようだけど、そんな話はあとがきにでも書いておけ。

本当に目に余る偏り本を読んだことがあるだけに、警戒心が強くなっているのかもしれない。
人生を見つめ直すにはいい機会なのかもしれない。

さほど坂口征二にくわしくないボクだけど、新日のレスラーで、なぜ「ナンバー2」なのかというと、ナンバー1がアントニオ猪木だったからなんて当然知ってますけど、猪木と融合するのは本も半分を過ぎてから。

ぶっちゃけ知りたいのは新日時代からだけれど、それ以前の歴史を知ることが大事。

最強のナンバー2となるにはどのような要素がいるのか。
俺が俺がの人が多いだろう世界で一歩引き、引いたからこそ新日本プロレスを発展させることができた。

赤字会社を黒字に転化させたその手腕を褒め称えればいいのに、時期がよかった、運がよかったと、著者まで一歩引いたような書き方には信用できた。

この本を読んでみて、坂口征二の縁の下の力持ちの力の凄さを知ると共に、その後をひきついだ藤波辰爾社長の無能っぷりを感じてしまったのは考えすぎだろうか。








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